内容説明
「私を普通の女の子にすることができる?」――2年前に死んだ少女・相麻菫が、能力で再生した。ケイは生きて戻ってきた「普通ではない」彼女を、能力のない咲良田の外に連れ出すことを画策する。その確証を得るため、ケイは9年間眠り続ける少女の夢の世界へ入るのだが……。
※本書は、二〇一一年五月に角川スニーカー文庫より刊行された『サクラダリセット5 ONE HAND EDEN』を修正し、改題したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆかーん
74
シリーズ5巻目。ようやく相麻菫が復活し、彼女を「普通の女の子にしよう」と決意する浅井ケイは、現実そっくりに作られた夢の世界で平穏に生活するための実験を行います。しかし、そこでも新たな能力の問題に衝突してしまうのが、彼にとってのお約束の展開なのでしょう。偽りの夢の世界を作った片桐穂乃歌を救うため、『幸福の青い鳥』のチルチル、ミチルになぞられた事件を追いかける先にあるのは幸福か不幸か、どちらなのでしょうか?一つの事件を解決しても、新たな事件が発生してしまう咲良田の謎は、まだまだ解き明かされそうにありません。2017/05/12
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
52
時間軸は再び現在へ。生き返った未来視の能力を持つ相麻菫を普通の少女に戻す。そうするには咲良田から出すしのが善策と考えたケイは、そのために、眠り続ける女性の夢の中に入る理こむことに決める。奉仕クラブの一環としてリセットを使えば2日で終わる作業。しかしリセットした途端、猫の心を読む野ノ尾が現れ、リセット前と違う自体が訪れる。相麻菫のたった一つの願いとは?NO.407とは?夢の世界は所々濃霧に覆われ、東西が反転。神チルチルと少女ミチルの世界。野ノ尾と猫屋敷の老人の物語。楽園に閉ざされた少女救う物語。2017/01/27
さばかん
48
今までで一番面白かったような気がする。やっぱ相麻菫の存在は大きい。そして変わりかけて心の中で葛藤する春埼さんもとても良い。内容に関してはまぁ何が正しくて何が悪いのかとか、正しければ善なのか、間違いは悪なのか、とか、基準は何なのかとか、法律なんてワードは出てこないし、まぁ哲学は人それぞれだし、何が言いたいかって法に依らない善悪なんてどうでもいいって感じ。水掛け論だし平行線だし。あともっとどうでもいいことだけど、どうもアニメの声優のチョイスがズレてるような気がするんだがまぁどうでもいいことです。2017/02/24
Junichi Yamaguchi
41
『鳥かご』… 登場人物の一人ひとりの心の中を覗けたような一冊になった。 しかしながら、「リセット」で失うものには少し心が傷む。。2017/02/16
ピース
34
相麻菫を咲良田の外に出し普通の女の子にしようとする。それが上手くいくか実験する為に9年間眠り続けてる女性の夢の中に入っていく。しかし事は単純には進まない。チルチルとミチルの存在。野ノ尾盛夏が会いたがってるお爺さん。管理局の思惑。最後は落ち着くところに落ち着いた。それにしてもケイの状況判断は凄い。2024/02/04
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- ラブキス! Vol.6