内容説明
二つの隆起と三つの穴を持つ奇妙な出土物をめぐって議論を戦わせる学者たち。タイムマシンで連れてこられた古代人の意外な答えは……。著者のSF処女作であり、星新一に激賞された傑作「もの」をはじめ、「時間」を自由自在に操るタイムマシンの魅力にとりつかれた人々の悲喜劇を多彩な切り口で描いた短編とショートショート24編および付録を収め、シリーズ最終巻を飾る贅沢な作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
50
大学時代に買っていたのに蔵書群の中で所在不明。発見しても黄ばんで読みづらいだろうし、折角の広瀬正小説新全集だから揃えようと思ったら本作だけAmazonでも暫く手に入らなかった。漸く手に入れて読むと、そうそう、「タイムマシンの作り方」の話ではなくタイムトラベル物短編集だった。成程と思うものあり、オチが見えてつまらないものもあり。本巻解説者は筒井康隆。その筒井も解説で書いているように、広瀬は本来ショート・ショートの作家ではないものが無理に書いているために玉石混淆となるのだろう。が、懐かしい一冊だった。2022/12/30
Tadashi_N
36
タイムマシンの様々な活用法が書いてある。大学オケの定番芸を思い出す作品も。2017/08/05
kokada_jnet
34
本格デビュー前の、初期の短編を主にしてまとめたもの。広瀬正が早世しなかったら、単行本に収録されなかっただろうものが、多数。筒井康隆の解説は、過剰に広瀬正に感情移入したもので、初期の広瀬正を評価しなかった福島正実が悪者になっているけれど。『SFマガジン』掲載の2編もイマイチで。こういうSFマニア臭の強すぎる作品群では、なかなか、本格デビューできなかったのも仕方がない。筒井康隆自身が福島正実になかなか評価されなかった、バイアスがかかっている気がする。2013/09/22
た〜
25
時間旅行を主なテーマにしたショートショート(他のテーマの作品も若干あり)。オチはなかなか秀逸だけれど、そこに至るまでの過程がやや過剰な作品が多いように感じる。短い作品なだけに人間関係の妙は見られないけれど、時間旅行への考察が多彩で楽しい。2015/08/26
ぜんこう
24
読メを始めるより前に広瀬正さんのこれら全集は読んでいるので、いつ以来の再読かは不明。 読んでいて「もの」「化石の街」「異聞風来山人」などは思い出した・・・それだけ僕に合った小説だったんでしょうね。 とにかくタイムマシンやパラレルワールドがこれでもか、と短編・ショートショートとして読めます。 でも「鷹の子」はSFじゃなくある日時に固執する話なんですが、めっちゃ怖かった。 広瀬正さん・・・実質、売れ出してから3年もせずに他界したのが本当に残念(;_;)2021/03/27
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