出版社内容情報
いつも「最近のテレビはつまらない」と言いつつ、テレビばかり観ている著者がドラマ、ニュースなどあらゆる番組を鋭く批評する。
坪内 祐三[ツボウチユウゾウ]
著・文・その他
内容説明
テレビ番組100本を本気で論じる。テレビ的動体視力と、テレビ黄金時代の記憶と、独自の批評精神で、テレビが映し出す「いま」をとらえる快作!
目次
1(久し振りで「笑点」を三週続けて見た;“ブースカ”が待ち遠しい、でも今から“ブーロス”が不安だ ほか)
2(今年のM1グランプリを実況します;NHKの二つのボブ・ディラン・スペシャルは見ごたえあった ほか)
3(六月十三日に亡くなった野際陽子が元気に出演している;「ひよっこ」に坪内祐二が登場した ほか)
4(とんねるずの石橋の作るから揚げを食べてみたい;「プロ野球戦力外通告」は例によって見ごたえあった ほか)
著者等紹介
坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958年東京都生まれ。文芸評論家。文化、歴史、都市、人物などさまざまなテーマを自在に論じる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
114
著者とはほぼ同年代。テレビとともに育ってきた。それにしても最近のテレビはどこをみてもバラエティー番組の花盛り。ほとんど見ることはないけれど。子供の頃は夕方の5時頃から6時半くらいまでは特撮や漫画の時間。外でたっぷり遊んだあとはゴールデンタイム。今やそれは長いニュース番組に取って代わられているが。快獣ブースカの話題にはうんうんとうなずき、あのころ卵はまだ高かったこと、歳を重ねてようやくその面白さに気づき始めた自分のことetc図書館本2021/12/01
ホークス
35
2017〜18年のテレビ鑑賞記。懐かしい話題も多いが、著者と年齢が近いので違和感なく楽しめた。私の親世代には思い込みを単純にゴリ押しする人が結構いた。それだけ過酷な時代を生きたのだと認識している。私の世代は根拠に拘る様だ。本書もクドい話や偏りはあるが、根拠を示して軽く仕上げる努力はしている。ドキュメント番組の復活傾向は、著者ともども喜ばしい事と思う。「徹子の部屋」で黒柳徹子の衰えぶりに気付き、全回録画しようとする気持ちは理解できる。いよいよTVの草創期から活躍した人が少なくなった。やっぱりTVは偉大だ。2019/06/08
hitotak
9
著者のテレビ番組視聴記録。もっと番組内容についての考察や、テレビを憂える発言があるのかと思いきや、単に観た番組タイトルと出演者の覚え書きになっている回も多い。私もザッピングの最中に偶然遭遇した面白番組やハプニングに出会うと誰かに訴えたくてしょうがなくなるが、著者も同様らしく、この雑誌連載を楽しんでいそう。ある番組で遠藤周作の紹介に伴淳三郎の顔写真が使われており、その後に訂正と謝罪が入ったことを書けたのは嬉しかっただろうな。2019/05/03
tetsubun1000mg
8
坪内祐三さんは、私の愛読書「本の雑誌」で、興味のある相撲、昭和の映画雑誌、文芸本と文芸誌、昭和初期の歴史資料などを毎日のように探して購入・注文する様子を書いていく「三茶日記」のコーナーを持っています。 そして相撲観戦、昭和映画鑑賞にもよく出かけているようです。 いつ読むのだろうという程多くの書籍を買っておきながら、更にテレビもこんなに見ているなんて驚きです。 週刊誌は読まないので坪内さんがテレビのコーナーを持っていることは知りませんでしたが、見る基準は本の選定基準と似たところが有るようです。2019/03/05
miunac
8
坪内祐三がミーハーな人だというのを忘れていた。そのミーハーさは、かつて愛読した大岡昇平の『成城日記』に近い。私は『成城日記』を読んで、生涯ミーハーであろうと誓ったのだ。 ミーハーでいるには必要な能力がある。坪内祐三の言葉なら「動体視力」だ。私もまた、その種の能力には自負がある。不倫報道直前の斉藤由貴を、私は過去最高に可愛いと思っていた。坪内祐三も同様に思っていたのが嬉しかった。 坪内祐三の著作としてはベストではない。しかし、坪内祐三の楽しさを久しぶりに思い出した。2019/02/21
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