内容説明
若くて、したたかで無鉄砲。その上、不死身の乱暴者。やがて日本を揺るがす大疑獄事件の発端に、知らずに飛び込み、凶悪無類の殺人業者と渡り合う。日本の首領と噂される妖怪老人もなんのその、たかが人間風情に恐れ入る狼男じゃない。親友の“蛇姫”石崎郷子との出逢いを描いて、青春まっただ中の犬神明ただ今21歳! 平井和正“アダルト・ウルフガイ”シリーズ第10作のノン・ノベル版が、生頼範義の表紙画&挿絵で復刻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダーヴェル
5
これぞウルフガイ。面白かった。作者があちら側へ行ってしまわれる前に残してくれた最後の贈り物。こんどこそ、さようなら平井和正・・しかし、未読の旧作がまだ残っていたのだった2011/11/03
naoki 1958
3
懐かしい犬神明に会えた。ちょっと内省的だけど。2016/11/08
エラリー
2
かなり久しぶりの再読。ストーリーは、ただただ暴力と女と酒のシーンの連続で、やたらと主人公が動き回るだけなのだが、読んでて没入感が凄いのは筆力によるものか。2020/10/22
おま
2
久しぶりに再読。アダルトウルフガイシリーズは学生時代よく読みました。1960年代が舞台で時代を感じさせますが、21才の犬神明もシニカルで軽快なセリフ回し、爽快な暴れっぷりです。相変わらず散々に痛めつけられますが、ダンディズム、保護欲を掻き立てられた女性は惹き付けられます。 郷子とのはじめての接点を持ったエピソードとしても特別な話だと思います。2020/02/26
けいちゃっぷ
2
アダルト犬神明、21歳!