内容説明
犬蠱の呪いを取り込んだスズメバチが暴走し、京の都へと襲い掛かった! その頃、藤原氏の権勢を削ぐことを目的とした呪天たち鬼の一味は、道冬を仲間に引き込もうとして―!? 安倍晴明率いる陰陽寮と、鬼の一味、そして呪いのハチが入り乱れる。錯綜する事態の中、応天門を包んだ炎は巨大な人の姿へと変貌し、道冬の中の“力”が暴走し…? 大人気の陰陽師絵巻、「呪天編」ついに完結!
目次
序章 舎人の不運
第一章 殺人蜂の襲来
第二章 青い火花
第三章 呪天童子の誘惑
第四章 応天門炎上
第五章 炎と漆黒の夜
特別収録 ひと喰らいの井戸
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
28
道冬最大のピンチでしたが「漆黒」を懐柔?したのかな(笑)。シリアスでも、畳の愛憎劇は挿入されてて良いです♪ 短編は地味に怖かったけど、いい話で終わってよかった(笑)。2014/03/14
真理そら
20
第12巻。作者の言葉通り「応天門の変」というより「応天門が変」だった。パワーアップしたスズメバチは怖かったけれど、「来てくれると信じてたよ、だって行近はぼくの式だものね」とささやかれて道冬を抱きしめる行近…の場面でほっとした。「ぼくの」ということは道冬は蘆屋道満そのものなのだろうか。母性愛を優先した初雁の御息所と鬼になった初雁であっても愛し続ける右近少将とか、愛に満ちた巻だった。これで道冬の漆黒の謎はほぼ解明。この漆黒を制御できるかどうかがポイントかな。2018/05/11
紅蓮
19
どうなのこれって!!これで呪天編完結って・・・なんか、少年陰陽師の尸櫻編の終わりと同じ、そこはかとないもやもや感が・・・ヽ( ´ー`)ノ フッ 結局ちゃんとした対決はしなかったのね。道満という名の秘密が詳らかにされただけなような。まぁ、まだまだ続きそうだから今後に期待かな。できうれば暗夜鬼譚のような放ったらかし状態にならないで欲しいけど、なんとなく同じような流れがとっても気がかりです。おまけの短編は楽しめました。(●´ω`●)2014/03/13
Hugo Grove
12
続きざまに読み進めてきたせいか、 ちょっとタルクなってきた。でも折角だから最後まで何をとか読もう。2016/08/12
ネムコ
12
呪天編のラスト。読み終わったのがちょうど会社の最寄駅に着いたところで、さて降りようと思ったら、ドアの前に誰も取っ手を握ってない黒いアタッシュケースが。「ひょっとして付喪神?一人で勝手にここまで?!」って、そんなわけはない(笑) クライマックスらしく派手な展開で楽しかったです。でも贔屓のトノサマカエルが心配。あんなモノ腹いっぱい食べて毒に当たったりしないかしら。謎がいくつか解けて、ようやく収まるべきところに収まった感があります。何より番外編を入れて12巻をイッキ読みできたことが本当に幸せでした。2014/05/09