内容説明
魔王軍第三師団の副師団長ヴァイト――それが、人狼に転生した俺の今の姿だ。
そんな俺は交易都市リューンハイトの支配と防衛を任されたのだが、魔族と人間……種族が違えば文化や考え方も異なるわけで、街ひとつを統治するにも苦労が絶えない。
俺は元人間の現魔族だし、両者の言い分はよくわかる。
だからこそ平和的に事を進めたいのだが……。
やたらと暴力で訴えがちな魔族たちを従え、文句の多い人間たちも何とかして、今日も魔王軍の中堅幹部として頑張ります!
「小説家になろう」四半期総合ランキングの第1位を獲得。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
23
いきなり都市をほぼ無血で陥落させる。その後の牧歌的な会話とのギャップが酷いwその後の勇名の一人歩きも気の毒過ぎるw2019/06/29
瀧ながれ
23
人狼の闘争本能に、前世が現代人だったらしい名残の知識と分析力を足したら、ものすごく使える魔族の将ができあがる、という話かな。人間の都市は襲うけど、全滅させるとあとあと厄介だから、力を見せたあと、話し合いによって太守ごと支配下に置くとか、魔族の発想ではないんだろうなあと思わせる展開がおもしろい。人狼以外の、多彩な魔族もいちいち魅力的なのだけど、描写が少なくて残念です。続巻でも活躍してくれるかしら。太守が若い女性てのが疑問でしたが、腕っぷしはともかく、なかなかしたたかな精神の主のようで、これはこれでありかな。2017/06/05
すがやん
18
とにかくキャラ作りが上手い。定番の魔王&勇者ものとも違っていて面白い。魔族と人間の社会性の違いもハッキリしていて、人狼に転生した主人公の特異性も生かされている。副官としての活躍が魅力的。2016/12/31
磁石
18
異世界ファンタジー世界に転生してしまった時、一つだけ持っていけるものがあるとしたら、貴方は何を持っていきますか? 聖書とかナイフとか異能力とかは以外と役に立たない、拳で語り合う魔族の社会なら特に。前世の/現代の知識・思考形態がいかに役に立つものか、教えてくれる作品。2016/11/24
虚和
10
【B☆W】この本は是非ともオススメします!まず、これは転生モノですが、生まれからではなくそれから十何年後、魔王軍の副官という立場、しかもこれから一部隊を率いて都市を掌握するところから始まります。だから、テンプレを長々と追いかけずにテンポよく進みます。しかも、主人公の考えが元人間だからか魔族なのに人間と共和の方向になっていて、それによって周りから一目置かれてます。あと、それだけ良く考えているのに危機に陥るとすぐ行動。こんな、ダメなところもあるヴァイトが可愛い!これからもっと可愛く思えてくるのでオススメです!2016/01/04