文春文庫<br> 坂の上の雲(三)

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文春文庫
坂の上の雲(三)

  • 著者名:司馬遼太郎
  • 価格 ¥800(本体¥728)
  • 文藝春秋(2016/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167105785

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内容説明

日清戦争から十年──じりじりと南下する巨大な軍事国家ロシアの脅威に、日本は恐れおののいた。「戦争はありえない。なぜならば私が欲しないから」とロシア皇帝ニコライ二世はいった。しかし、両国の激突はもはや避けえない。病の床で数々の偉業をなしとげた正岡子規は、戦争の足音を聞きながら。燃えつきるようにして逝った。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

257
正岡子規が逝く。そして日露戦争が始まる。これ以上満州でロシアの軍備が拡張されれば日本は太刀打ち出来ない。座して亡国を選ぶのではなく独立を保つためにやむ無く立つ日本。グランドデザインとしては満州でロシア軍と決戦し何とか六分の勝ちとし、講和に持ち込む。制海権を確保するための旅順港閉塞作戦と実力封鎖。陸軍は金山・南城の戦いで初めて近代要塞を知り多大な犠牲を出すが何とかロシア軍を北へ押し返す。秋山好古の豪胆さ、機雷で戦艦2隻喪失の報告を受けた際の東郷平八郎の豪胆さに感嘆する。悲しくも明治の血が満州の大地に流れる。2018/04/14

いおむ

170
いよいよ開戦、好古と真之以外にも多くの人物のエピソードが語られ面白い。2017/08/13

mitei

170
ついに子規がなくなり、そこから高浜虚子、河東碧梧桐など弟子が日本の短歌を支えていくと思うと感慨深い。しかし時代はいよいよ日露戦争へと進む。そこまでの外交交渉が当事者にとって艱難辛苦の連続だったのだろうと思うと再び感慨深いものを感じる。2010/01/27

koji

146
正岡子規、広瀬武夫、ロシア海軍の世界的名将マカロフ。この3人の死が描かれる第3巻。①子規の霊がいま空中にあがりつつある。「子規逝くや十七日の月明に」虚子が口ずさんだのはこのときであった、②(広瀬の)恋人だった(露軍少将の娘)アリアズナは、未来の夫である日本海軍の士官のために喪に服した、③マカロフは陸兵たちにまで評判のいい男だった。かれら陸兵は、ひざまずき脱帽し右手3本の指で十字を3度えがきながら(艦が沈没し海底に没する)マカロフの最期をとむらった。いずれの描写も、儚さ、物悲しさ、哀切が漂い、香気が溢れます2024/03/04

ゆか

134
戦争を中心とした歴史物語の中で、ほんわか雰囲気をかもしだしてた子規がなくなり、物語は戦争一色。所々で作者のつぶやきのような文章も入ってるので、小説のような、それでいて歴史エッセイを見ている気分になりました。相手をあんまり下に見すぎていると足元をすくわれるのは、今の企業社会でも同じだなぁ。敵よりも、味方の中にいる敵の方が難しい…とは、うんうん、よく分かります。そこは今も昔と変わらない。。。2015/06/28

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