内容説明
「あべこべ城」での眠りから覚めたピラミッドキャップは、はやくもその力を発動し、モーリッツ教授をエジプトへと飛ばした!ピラミッドキャップを追って、クイーン、皇帝、探偵卿、ホテルベルリンらも一路エジプトへ。しかし、そんな人間たちの思惑を超えて、ピラミッドキャップは、地球を滅亡に導こうとしていた!ギザの三大ピラミッドに舞台をうつし、怪盗クイーンは地球を救えるか!?
目次
おもな登場人物
OPENING 古代編
OPENING 中世編
第一部 引っ越し
01 古代からの大騒動は、新たな展開をむかえる
02 完璧な密室は、名探偵ではひらくことができない
03 探偵卿の上司は、やはり探偵卿で、あなどれない
04 知識欲にあふれる鳩のポッポは、情報を持つ
05 日本の秋は、国際的スタンダードを目指す
06 理論のすきまは、豊かな想像力で補うしかない
07 郵便配達人は、一度もベルを鳴らさなかった
間奏曲
第二部 荷ほどき
01 自分さがしの旅人の旅は、なかなかおわらない
02 少
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユメ
29
解き放たれたピラミッドキャップを追い、一同はエジプトへ。全員「常識でははかれない」と頭につけずにはいられない登場人物たちに、更にあのジャパンテレビの堀越ディレクターが加わって(シリーズのクロスがファン心に嬉しい)、事態は一層ややこしく、つまり面白くなる。世界を救おうとするクイーンとジョーカー。「(ジョーカーとRDがいる)現在が最高!」というクイーンと、自分から微笑みを奪った世界にはそれでも価値があるというジョーカーに胸が熱くなる。傍迷惑なお師匠様と弟子は、二人の収容所出身の少年の瞳に光を取り戻したのかな。2017/09/19
みなみ
22
ピラミッドキャップの力によって月の軌道が変わるなど世界の滅亡すら発生しそうな状況で、クイーンや皇帝、探偵卿、ホテルベルリンの面々がエジプトに舞台を移して活躍する。「怪盗はなにものにも束縛されません。わたしを縛るのは怪盗の美学ーそれだけです。」というクイーンの姿勢は相変わらず。クイーンとジョーカー、RDの強い絆を感じつつ読了。2023/08/26
藤月はな(灯れ松明の火)
20
SF(すっごく、ファンタジー)を実感できる巻。堀越美晴ちゃんのお父さんは相変わらずです。そして仙太郎の目標設定が(笑)キャメルマンやヴォルフより正義の味方らしくて女の子から声援を贈って貰えるジョーカーにほっこりします。ヤウズやジョーカーは世界から持ってもいいものを奪われて孤独だったけどそれでも人のささやかな幸せを信じ、世界が愛おしいと思える彼等はきっと誰よりも強い。なんだかんだ言いながらクイーンとジョーカー、RDって仲がいいよね(「ギョ!」」の所とか)過去も未来もほんの少し、良い方向へ変われたラストに拍手2012/11/07
クィンティッルスもどき(emakaw)
17
ピラミッドキャップの謎、後編ですよー!今度はエジプト?皇帝とヤウズもついていくのか。って、エレオノーレが黙っていないでしょ!ゲルブくんはピリピリしてるし。クイーンがエジプトに向かうっていう情報をつかんだ国際刑事警察機構は、ヴォルフと仙太郎、ルイーゼを現地に行かせますよ‼あ、ローテも気になって仕方がないようですね。盛りだくさんの今回の結末は……?2024/02/06
じょうき
17
図書館本。前編より加速度的に面白くなっていった。前編で登場人物がやたら多いのは、敵対していた様々な勢力をひとつの目的に向かわせて大団円を迎えるための壮大な前振りだった。ピラミッドキャップという超弩級の財宝、エジプトとピラミッドの謎が絡み合い、各人物がきちんと見せ場をもって活躍する。謎のジーモン辺境伯の物語も含め、まさに大団円で、読後感もよい。再登場があるなら、一度に読んでしまわないとわからなくなりそうなのが不安。2024/01/15