内容説明
前巻…二隻の潜水艦母艦を喪失したにもかかわらず、ソ連のS型潜水艦部隊は、空母青星と十二隻の駆逐艦が警護する日本の輸送船団を執拗に付け狙う。護衛駆逐艦と青星の艦載機・彗星とシコルフスキーR4は、輸送船団を守りきることができるのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
siopy
4
足掛け10年におよぶこのシリーズ、学研の歴史群像新書シリーズ終了のため、あえなくこの巻で打ち切り。架空戦記ものは元々好きなのだけど、ロジスティックス改善、情報戦の駆使、兵士を貴重なリソースとして無駄死させないなど「実際にはダメダメだった」根幹部分を改革することによって、戦況を1会戦ごとに有利に展開していく様は、碁の陣地取りのようでなかなか面白かった。 時々ご都合主義的な展開も無きにしもあらずだったけど、「UFO襲来」ネタなど遊び部分も含め楽しんで読んでました。お疲れ様でした〜2014/08/25
アオイ模型店
1
このまま行くと、紺碧シリーズを抜いて、日本最長架空戦記になるんじゃないか? と読者を期待させ続けてきた興国の楯シリーズが、本巻であえなく完結。 あとがきによると、打ち切りというより、学研そのものが架空戦記から撤退するようです。 RSBCや覇者の戦塵みたいに、中央公論で続きとかやってくれると嬉しいんだけど、難しいだろうなぁ。2014/09/08
ワダ ツミ第一書記
0
#dokusho 興国の楯シリーズ最終巻。10年に及ぶ連載。出版社側の撤退による終了というのがなんとも惜しい。新刊を本屋で見つけると即購入した思い入れのある逸品です。日米講話目前、戦後のパワーバランスを有利にすべく日本本土への原爆投下を決めたアメリカ、それを阻止する日本。若干マンネリ化?など思っていましたがガッツリ盛り上がりました。「あの人がここで出てくるのか」っていうのも嬉しい。お互いの今持てるあり合わせの物を組み合わせ事態をどうにかする、という興国シリーズのギリギリ感が堪らなく楽しかった。2014/09/22