内容説明
「やぶ浪」で働くおしげの仲介で、同じ長屋に住むおちかが見世(みせ)を手伝い始めた。嫁入り支度(じたく)の足しにしたいという。そんなおちかのために出稼ぎに行っていた兄が帰ってきた。ところが、なぜか別人のように元気をなくし閉じこもったきりらしい。やぶ浪のあるじ浪介(なみすけ)は、見世に呼んで事情を聞くが……(表題作)。深川の小体(こてい)な蕎麦(そば)屋で繰り広げられる、心に沁みる人情譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀧ながれ
18
なんでしょうね描写がうまいのかな、泣かせる場面では、けっこう手前から涙が止まらないくらい泣ける。だしの染みたお揚げ、うまそうです。2014/11/14
izw
15
深川やぶ浪第3巻、2013年11月に発行されていた。最初の2冊は2013年10月20日、29日に読んでいたが、その直後に第3巻が発売されたのを気づかなかった。このシリーズの未読が3冊たまっているので、まとめて読むことにした。3話のうち2話は幽霊話だが、怨念ではなく願いが叶わなかった未練をもった霊で、生きている方も会いたい願いが叶って、ほろりとする話であった。2015/08/27
mikipon
9
シリーズ3巻目。2編は幽霊譚の感じでしたが、幽霊が出てきても、憑依っぽい体験をしても、ホロリとさせる人情話に違いはない。3篇の末吉の自分勝手な願いも聞いてしまい、手助けまでする情に厚い人々です。蕎麦だけでなく、色んな料理がでてくるようになり、どれも美味しそう。2014/10/15
ううち
4
ちょっとホラー&ファンタジー?でもさらっとした人情話でじんわり。とにかく蕎麦が食べたくなります。蕎麦以外の食べ物もたくさんでてきて美味しそう。2014/01/30
ふみえ
4
うーん…。これは、どうひいき目に見てもいただけない。なんで安っぽいオカルト?最後の“石焼き豆腐”は作ってみようと思う。2014/01/23