内容説明
困窮に喘ぐ武家の妻女が身を売っている。忍び込んだ札差『大筒屋』で、盗人の竜吉は淫猥な話を耳にした。翌日、旗本屋敷で秘事が繰り広げられた。後日、そこに加わった大店の主が斬り殺される。妻の不貞に気付いた亭主の所業なのか。竜吉の行動と岡っ引き・文太の探索が交錯し、真相が浮かび上がる。切れ者の同心・尾上源蔵の直感が閃き、謎が解き明かされる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
89
人情同心 神鳴り源蔵シリーズの2作目。2013.05発行。字の大きさは…小。捕り物帖と言うよりは時代劇サスペンス。盗人の竜吉は、札差の大筒屋に忍び込んだところ、主人の大筒屋左兵衛、酒問屋水戸屋、太物問屋伊丹屋がお武家様の妻女を抱く話をしていた。竜吉は、水戸屋の後を付けると暮らしに困窮した旗本、御家人の妻女が金のために商人に抱かれているのを見る。月潟村の角兵衛獅子の六助に見つかって長屋を調べられた事に気が付き。月潟村から逃げたため、見つかったら殺されるかもわからない。竜吉は、金を持って身を隠すが…。2020/02/05
とし
47
人情同心 神鳴り源蔵「女衒の闇断ち」2巻。源蔵さんの洞察力、推理力、身命をなげうつて職務に精励、手柄は要らぬ人情同心良い役柄です、又岡っ引き文太も良いね。2014/04/05
たーくん
10
困窮に喘ぐ武家の妻女が身を売っている。忍び込んだ札差『大筒屋』で、盗人の竜吉は淫猥な話を耳にした。翌日、旗本屋敷で秘事が繰り広げられた。後日、そこに加わった大店の主が斬り殺される。妻の不貞に気付いた亭主の所業なのか。竜吉の行動と岡っ引き・文太の探索が交錯し、真相が浮かび上がる。切れ者の同心・尾上源蔵の直感が閃き、謎が解き明かされる。2021/07/01
あかんべ
10
犯人に向かって、お前が犯人だろうと言う。証拠がある訳でもない。もちろん知らばっくれる犯人に悪い様にしないからと言いながら自供に導く。本当に悪い様にすることができるのか疑問が残る。現代では考えられないが、江戸時代の捜査方法なんてこんな感じなのかとも思う。2014/09/19
ひかつば@呑ん読会堪能中
8
第2巻。1巻目が中途半端だったのでどうなるかと思っていたが、同心源蔵と盗人竜吉がダブル主役として明確に位置づけられたのは今後の楽しみ。ただし、同心としてはあの決着はどうなんだろうかなぁ。正直、本筋の結末よりも脇の話の方が面白いっていうのもどうなんどろう。2013/10/23