内容説明
あの男をとっ捕まえないとまたぞろ殺しをしでかす――。妙な中年女の訴えで一度御赦免になった桜の銀助を追いはじめた逸馬は、解決したはずの娘殺しの裁決に疑念を抱く。七回忌まで欠かさず娘の仏前に参りながらふいに姿を消した銀助には、金に絡んだ過去の因縁がつきまとう。大人気文庫書下ろしシリーズ第6弾。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひ ろ
21
★★★★☆ Kindle Unlimited はるか昔に読んだはずだが全く覚えてないので再読。井川香四郎の小説は大好きなのだが、如何せん順番が分からんのよね。 主人公 藤堂逸馬は元町人から吟味方与力となった変わり種。遠山金四郎のお気に入り。 懐かしい面々の活躍も嬉しい。しばらくシリーズを追ってみようっと。2024/12/25
roomy
9
梟与力シリーズ6作目。NHK土曜時代劇『オトコマエ 2』の原作。今回も吟味では男前な逸馬なのだがプライベートでは真琴に押され気味?笑 八助の仕事運があがるといいのだけれど。逸馬は誰とどうなる!?気になります。2012/08/30
nyaboko
3
鳶が鷹を産む…という典型的なパチ助息子www パチ助の背中見て育ったとは思えないので、奥さんが立派な方なんでしょうねwww 『一味の雨』はいいお話だったけど、最後がなんかショボい終わり方。『鬼雨』は銀助の逃げた理由があまりに軽く取り扱われてて、本当に怖かったのかが薄らいでしまっているのが残念。いいお話なんだけどなぁ。2012/11/10
Hironobu
1
「男降り」と「袖しぐれ」がよかった。『願わくば身をもって黄泉を試みん』人の上に立つ者の要諦を諭す八助の嫡男一之助。素晴らしい跡取りになりそう。袖しぐれでは、最後うるっときた。人を信じることを教え、騙したはずの相手が待ってくれている。『袖しぐれ、か』2015/07/31
Suzu
0
梟与力シリーズ第6弾。第1話の銀助は本当はいい人だった。ずっと苦しんでいた。おときのわだかまりが解けて良かった。第3話の宗吉も土佐守に対し虎視眈々と復讐の機会を待っていたのに土佐守の人柄に触れ変わっていきそして体を張って土佐守を守った。辛い。どうでもいいがパチ助の息子の出来の良さに驚き。そして次巻に進む。2018/10/13