モンテ・クリスト伯 〈7〉

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モンテ・クリスト伯 〈7〉

  • ISBN:9784003253373

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

395
もはや此処まで読んで言うことはない。ただ最後の言葉を繰り返すのみである。『待て、而して希望せよ!』と―― 主人公エドモン・ダンテスは、奇しくもイタリアの詩人ダンテ・アリギエーリの代表作『神曲』に被る。『神曲・地獄篇』では地獄の門に”この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ”の銘が記されている。神や仏などに安易に縋りつき頼ってしまうような希望は、人を立ち止らせ、そこから前進できなくしてしまう。2017/02/25

遥かなる想い

248
壮大な復讐劇 完了の巻である。 ドラマの後 読むと、 原作を損なわないように、 ドラマ作りをしようとした苦心が 実感できて 面白い。時代がかった言い回しも、 出来すぎた設定も まさに 王道の復讐劇だった。 2018/07/15

ykmmr (^_^)

175
いよいよ最終巻。家族に裏切られたフェルナンを『自殺』に追い込み、最初の『復讐』は終了した。あとの2人。ヴィルフォールは、不義の子である子供を、自分の『名誉』を守る為に『生き埋め』にした事を裁判にてバラされ、妻子は『自害』し発狂。ダングラールは、伯の策略により融資先の金融機関が破産。また悪事がバレて夜逃げするが、『正義』に捕まり生命の危険に晒される。ここでフェルナンのように…と思いたい所だが、ここで伯→エドモンへ戻り、やり切ったとしてダングラールは解放する。こちらからすれば、2022/07/19

ケイ

170
ネタバレです 「この一人の男、ある時はサタンのように自分自身を神にひとしいものと考えながらも、やがてはキリスト教徒の謙虚さをもって、神だけが至高の力と無限の知恵であることを認めるにいたった…」 彼を14年も閉じ込め、そのことすら忘れていった者たち。忘却が何より許せなかったのだろう。しかし、メルセデスさえ一人でいればダンテスは救われたはずだと思うと、すべての復讐をもってしても彼のさみしさは拭えないのだと思う。2017/02/06

海猫

165
ついに読み切った。本筋は痛快な復讐劇でありそういった楽しみも大いにあるが幾重にも絡んだ物語は群像劇的でもあるし怒涛のストーリー展開に酔う陶酔があり小説を読む快楽がふんだんにあった。終盤著者が結末のつけ方に主人公ダンテスと同様迷っているふしがあるのが生々しくそれさえも作品の深みになっている。その上で「待て、そして希望せよ!」でエンディングとあれば深い余韻にひたらざるをえない。全7巻久々に小説というものの醍醐味を味わわせていただきました。私にとって生涯残る作品になるのは間違いないです。2013/03/12

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