内容説明
梁山湖(りょうざんこ)に浮かぶ天然の寨(さい)には、世直しを志す者たちが集まっていた。しかし頭領である王倫(おうりん)の堕落により、今は盗賊同然の集団となっている。宋江(そうこう)の命を受けた林冲(りんちゅう)は、安道全(あんどうぜん)とともに寨に入りこんだが、そこには幾多の罠が待ち受けていた。一方、晁蓋(ちょうがい)は、巨額の税が賄賂として宰相に贈られることを知る。民の苦しみの結晶であるその荷を奪うための秘策とは。熱く血がたぎる「北方水滸伝」、第二巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
316
前巻で、魯智深の口から闇を抱えているっぽく語られていた武松が、冒頭からクズいエピソードを披露。林仲と安道全は梁山湖へ。そして楊志の登場と、展開が早まり、見どころも満載。グッとくるような台詞も多く、白勝が安道全と林仲について語る場面や、ラストの宋江と林仲の再開などがマイベスト。基本は林仲がメインで、場面転換の節々で魯智深が同志を見つけていく流れとなるが、どんどん魯智深が好きになっていく。なんとも味と深みのある人物として描かれているのだ。いよいよ替天行道の旗が梁山湖に上がり、ますます先が気になる。2021/11/06
しんごろ
217
林沖、安道全が一足早く梁山泊に入山!公孫勝登場!金大堅、簫譲など個人的にシブい豪傑も登場!それらを含め晁蓋がついに入山!替天行道の旗があがった時はしびれましたね(^-^)致死軍も作られ、まだまだ見ぬ同志、そして武松の心の傷…とにかく気になるわ(^^;)再読して良かったです(^-^)2016/10/30
ehirano1
168
#登場人物が更に増えて既にカオス。#武松、壮大にやらかしてしまい終了寸前。#変人医師の安道全、白勝の命の恩人となる。#楊家の血を引く者、キタ!#伝説の剣、吹毛剣キタ!#ゲスの王倫、予定通り無事終了。#解説はなんとあの新宿鮫の大沢在昌さん!#次巻に行く前にちょっと休憩させて下さい。2019/12/14
Kircheis
132
★★★★★ この巻は武松からスタート。もしかしたら1番好きなキャラかもしれない。 梁山泊も乗っ取りに成功したので、これからが本番!2018/03/12
納間田 圭
120
梁山泊誕生の章。志を宿した者達が拠ってたつ場所。ついに梁山湖に浮かぶ天然の寨に「替天行道」の旗を棚引かせることに成功。集まり来る猛者達の…魅力ある様々なエピソード。にしても、山寨の頭目 王倫の堕落加減に…人間味を感じるのは…僕だけか。そして…気になるのは青面獣 楊志の…その後。まだまだ…先は長い長い2021/08/22