催眠術の日本近代

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催眠術の日本近代

  • 著者名:一柳廣孝
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2014/03発売)
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  • ISBN:9784787220196

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内容説明

パラダイムの一大転換を迫られた明治期、科学とオカルトの境界に狂い咲いた催眠術。魅力といかがわしさとをただよわせ、明治の人々の心をつかんだ「術」の盛衰をたどり、民衆を「国民」として統合していく国家の軌跡を重ね合わせて解読する。
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目次

はじめに

I 催眠術の登場──合理と非合理のはざまで
 1 催眠術の移入
 「こっくりさん」の向こう側/催眠術の移入/アカデミズムと催眠術/催眠術と小説・演芸/催眠術ブームの断絶
 2 異形としてのメスメリズム
 メスメリズムの移入/メスメリズムとスピリチュアリズム/メスメリズムと「電気」
 3 「幻術」の発見
 催眠術と幻術のあいだ/幻術としての「忍術」/近藤嘉三『幻術の理法』『魔術と催眠術』/気合術師、浜口熊嶽
 4 「幻術」の歴史
 幻術の歴史/幻術とキリシタン/『動物電気概論』と『魔術と催眠術』の〈絵〉

II 催眠術ブームの背景
 1 明治三十六年の催眠術
 催眠術ブームの再来/「脳」と「神経」と催眠術/催眠術書の中身/催眠術と心霊学/「万能薬」としての催眠術/催眠術の「霊」的理論
 2 幸田露伴「術比べ」の周辺
 催眠術は「邪法」か「科学」か/「狐」というメタファー/憑物信仰と催眠術/写真・玉突き・催眠術
 3 アカデミズムと権力/制度
 『催眠術及ズッゲスチオン論集』の刊行/心理学・精神医学の眼差し/心理学と精神医学の「学」的附置/犯罪としての催眠術/宮崎県の私為医業被告事件

III 変質する催眠術
 1 森鴎外「魔睡」の象徴性
 鴎外と「魔睡」/明治四十二年の催眠術/誘発される「性」
 2 「千里眼事件」の波紋
 千里眼事件と催眠術/メディアの眼差し/福来友吉の挫折/「催眠術」から「霊術」へ

IV 霊術の時代
 1 霊術のバックグラウンド
 大槻快尊「精神療法の話」/心理学の「心霊」からの撤退/高橋五郎の「心霊哲学」/マイヤーズの「潜在意識」/精神分析の危うさ/禅と催眠術
 2 多面体としての霊術
 村上辰午郎の催眠術普及運動/多面体としての霊術/霊術の営業戦略/太霊道と大本教/「神経病」の時代のなかで
 3 霊術の行方
 庶民の眼差し/霊術ブームの終焉

おわりに──世紀末と現代日本

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amabiko

0
部分的には何度も精読していたが、通読は初めて。発表用に読む。いろんなヒントが得られる。2022/04/07

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