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内容説明
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野球、サッカー、テニスなど、日本のプロスポーツがいつまでたっても世界レベルに達しないのはなぜか?身体能力の違いや技術レベルの低さ、そして優秀な指導者の欠如…そんな表面的で効果のない批判ではダメだ。われわれとスポーツのあいだにこっそりと忍び込み、スポーツ観形成に無意識のうちに働きかけるサブリミナル・メディア「スポーツ中継」こそが、諸悪の根源なのだ。試合の醍醐味を伝えない実況アナウンサーや、自慢話に終始する解説者など、一部の悪しきスポーツ中継を断罪し、日本でスポーツが文化として成熟するために、スポーツ中継はどのようにあるべきか、その可能性を探る。
目次
心理戦と人間ドラマのはざまに──プロ野球中継の曲がり角 水谷憲司甲子園中継の功罪 小椋博実況アナウンサーの眼差しと位置付け──サッカー中継哲学 倉敷保雄バカの心得──J2からのサッカー中継批判 山本史華元選手に解説を頼むという不幸な構図について 高橋秀樹「実況」という名のプロレス──古舘伊知郎考 岡村正史箱根駅伝中継における「ドラマ」の求め方 貴地久好テニスの神はブラウン管に顕現するか 藤崎康ラグビー中継をめぐって 佐々木典男F1中継と物語と冥界と数と──セナの一つの喪としても 藤井雅実