内容説明
大手都銀行・協立銀行の竹中治夫は、突然、本社総務部への異動を命じられる。通称“渉外班”――総会屋対策を担当するポストである。上層部からの特命を帯びた竹中は、心ならずとも不正融資に手を貸してしまう。組織と個人の狭間で葛藤しながらも、ワンマン会長のスキャンダル隠しに加担せざるをえなかった竹中は、会長側近の秘書役と駆け引きし、元大物総会屋や企業舎弟じみた人物との交渉に奔走する。今日の銀行が直面する問題に鋭いメスを入れ、日本中を揺るがせた衝撃の話題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴンゾウ@新潮部
103
バブル崩壊期以降の銀行を舞台とした経済小説。不良債権処理手口や総会屋との攻防、霞が関官僚との癒着等、金融腐食の実態が克明に記されている。また実名に近い登場人物や当時の政界再編の解説で生々しさが強調される。 半沢作品と異なりエンタテインメント性が排除されているので余計に闇の部分が際立っている。2016/03/13
遥かなる想い
78
バブル崩壊後の 銀行の状況は 本書を 読むまでもなく,かなり壊滅的ですが,本書では かなり実名を登場させて 緊迫感を与えている.大銀行の会長を モデルにしたその右翼や暴力団とのやりとりは、かなり 実像に近いと 思われ、また MOF担や 不良債権処理など非常に タイムリな話題をうまく 物語りの中に 擦り込ませている。著者はこの作品を書くために 一年をかけて 頭取クラスから総会屋の担当者まで 取材した、そうだが,虚実とりまざった緊迫感ある物語に仕上がっている。2004/01/01
キムトモ
62
電)ずっと読みたかったシリーズ。バブルの後始末に奔走する銀行マンのお話。昨年度まで金融機関さん相手の仕事をしていたおかげで用語や銀行サンの雰囲気に抵抗感は無かったので読み易かったです。学生時代に仰天したMOF担のノーパンシャブシャブ接待やら裏社会の介入、銀行に対する政治の影響やらその辺のネタをもっと欲しかったなぁ〜と少々物足りない印象…(ノ-_-)ノ~┻━┻役所さんで映画化したのはこの作品じゃないのね…2018/05/28
Carlos
45
久しぶりの高杉作品、シリーズ物の一作目。かなり前の作品だけど、銀行・お金に関わるドロドロが知れる。2023/06/19
i-miya
37
2013.01.21(つづき)高杉良著。 2013.01.20 杉本(企画部次長) に内線電話。 キャッツアイって投資会社、協和、70億円貸し込んでいる。 関東理財局、松野、村中が深く関与。 二人とも海外だ。 2013/01/21
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