河出文庫<br> 生活の世界歴史〈3〉ポリスの市民生活

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河出文庫
生活の世界歴史〈3〉ポリスの市民生活

  • 著者名:太田秀通【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 河出書房新社(2014/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309472133

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内容説明

肉体と美の思想に自由に生きたと思われるポリス社会は、実は差別の体系にすぎなかった。ギリシア市民と奴隷の日常生活を追いながら、大胆にギリシア史を書き直す。

目次

プロローグ 市民生活の構造
アゴラと市民生活
アテネ帝国主義と民主政
奴隷の生活
奴隷の思想と市民の思想
女の一生
エピローグ 肉体の思想と美の形式

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

富士さん

1
再読。以前の印象以上に濃い内容でした。特にアテネの政治生活を軸にペロポネソス戦争を扱った部分はとても示唆に富むものでした。すでにこの時代に民主主義の功罪がここまで明瞭に現れていたのかと改めて知らされました。その後の擁護も批判も合わせた民主主義に対する言説の輪郭がすでにはっきりと現れており、このことを踏まえるとトクヴィル卿などの独自性もちょっと割り引いて考えなければならない気がします。現代の大衆の地位をひとつの完成形のように捉える著者の考えには賛同しかねますが、ただの事実の紹介にとどまらない熱い本でした。2015/11/30

すがし

1
文庫本と侮るなかれ。読者が既にギリシャ史について相応の知識を持っていること前提の固有名詞、歴史事件の列挙が読者に襲い掛かる! 正直自分にはきつかったッス。ただ奴隷制の実体や、それによる文化の諸相への極めて冷静で精緻な考証など、多くの知的な驚きと興奮に満ちた、両所であることは間違いない。中級者でもちょっとヤバいくらい中身が濃い。2011/05/20

rbyawa

0
要するに、欧州の学者らが酷く神聖視する古代に民主制政治が敷かれていた「ギリシャのポリス」は奴隷制や黙認された子捨てだのの上に成り立ってましたよ、と一旦集約され。つまるところ中産階級までが余裕を持った生活をし、一定の見識を持つというために必要な犠牲が当然あるわけで、とつながっていく流れ。ただ正直、もう少しあとの時代にイメージする奴隷とはちょっと性質が違うという気はしますね、ごく少数の奴隷が家庭や家庭内手工業単位を補佐していて扱いは悪くはない。結局奴隷を得るための戦争で内側から滅びたんだよねという話にて締めw2012/03/15

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