新・平家物語(五)

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新・平家物語(五)

  • 著者名:吉川英治【著】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 講談社(2014/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061965515

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内容説明

もし頼朝が伊豆以外に配流となっていたとしたら、後の日本の歴史も違ったものになっていたに違いない。まことに奇(く)しき伊豆、そして火の国の女・政子との出会いであった。さすがの佐殿(すけどの)も、政子の情熱に寄り切られたのである。ここに最大の被害者は、政子の父・北条時政であった。――一方、都に目を移せば、反平家の気運は次第に強まり、洛中洛外、不穏な兵馬の動きにあわただしい。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

63
【火乃国の巻】【御産の巻】前巻で清盛の女絡みにうんざりとしてしまったが、頼朝、お前もかい! 昭和20年代の作品のためか、正直、その辺りは女が気持ちよく読める仕立てではないな。だがしかし、今回の役者は政子である。なんとも大胆で胸がすく。逢瀬を描く筆致にはぞくぞくと肌がざわつく。英治、マジですごい!腹の内をけして漏らさず、力を蓄えているかの頼朝。都では鹿ヶ谷の謀叛と重盛の死。平泉を飛び出した義経が成長していくさまが生き生きと描かれ、魅力いっぱい。なんだかんだいっても、不満を遥かに凌駕していく物語。2019/01/16

ちゃいろ子

42
人間模様が読んでいて楽しく、長い物語も飽きさせない。 平家にあらずんば人に非ずという有名な言葉がある。もちろん栄華を極めていたのだし、奢りもあったのだろうが、 吉川氏の描く清盛を見ていると、そこだけではない像が見えてきて興味深い。 後世伝えられてきた清盛像、重盛像も、残っている書物などを読み解くと、??となる部分も多いそうで、そこを吉川氏がわかりやすく解説しながら描いている。流石長い間愛されている本だなぁと今更ながら感動。2021/04/22

シュラフ

37
新・平家物語とのタイトルであるが、ライバル源氏の物語が続く。清盛によって命を助けられた頼朝と義経のふたりは別々ながらもそれぞれの青春を過ごす。義経は平泉までたどり着き、頼朝は鎌倉の地でじっと息をひそめてただひたすら過ごす。この間、平家の若者たちはいったい何をやっていたのだろうか。後の歴史を知る我々としては、"若いうちの苦労は買ってでもしろ"という言葉をかみしめさせられる。一方の京では不穏の動きあり。反平家の面々が鹿ケ谷に集い平家打倒の密議をはかったのが露見する。みんなが知っての通りの結末となる。2017/04/14

Kiyoshi Utsugi

34
源九郎義経は、藤原秀衡を頼って奥州の平泉に落ちていきます。 伊豆に流されていた源頼朝は、北条政子とよい仲になりはするのですが、後に鎌倉幕府を開くような人物には見えません。長く人を欺いていたのか… 北条義時や武蔵坊弁慶もこの5巻からようやく登場します。 一方、京都では鹿ヶ谷の陰謀が発覚して、関係者が捉えられてそれぞれ島に配流されるという大きな事件が起きて、平氏の世が怪しくなっていくところまでを描いています。 新・平家物語ではあるのですが、源頼朝と北条政子の捉え方が新鮮でした。😀2021/07/22

金吾

32
量的には多数の紙面をとっているわけではありませんが政子が目立っていると感じました。奥州、伊豆、京と反平氏の火種が燻り始めており、続きが楽しみです。2023/04/05

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