新・平家物語(四)

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新・平家物語(四)

  • 著者名:吉川英治【著】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 講談社(2014/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061965508

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内容説明

平治の乱以後、平家は目覚しい興隆期に突入した。一門の総帥清盛は、またたく間に位人臣をきわめ、平相国(へいしょうこく)と呼ばれる。一族の栄達はいうまでもない。その矢先に起った“車あらそい”の事件。娘徳子の入内(じゅだい)、厳島の造営など、彼の見果てぬ夢はつづくが、先の嵐に吹き堕ちた源氏の胚子(たね)も、無視できない大きさに。――爛熟と発芽と。相容(あいい)れぬ2つの世界があり、明日を待っている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃいろ子

41
平治の乱のころ、常磐の胸に抱かれていた幼子牛若。 その牛若が成長し、元服して九郎義経となり、その九郎を中心として源氏が秘かに立ち上がる様子が描かれている。 悲劇のヒーローとして日本人の心のなかに刻まれている義経だけれど まだ義経になる前の破天荒な牛若が魅力的。 そして源氏の若君として成長してゆく姿に、悲しい結末はわかっているけれど、やはりワクワクする。 木曽義仲との出会いがとても素敵なのだが、、、涙。 次巻は巴御前や弁慶が登場するのかな。 2021/04/05

シュラフ

36
「苦労知らずの危うさよ」との清盛のつぶやきがすべてであろう。いつの間にか権勢をもつようになった平家一門の慢心ぶりがひどくなる。極めつけは、摂政の基房と(清盛の孫の)資盛の車あらそいによる、事件後の重盛の基房への圧力。なんでこんなことになってしまうのか、平家一門への反発を招き、敵をつくるだけではないか。清盛の嘆息がよく分かる。一方、牛若(後の義経)は不幸な境遇ながらも、たくましく育ってゆき、鞍馬の山を脱走する。後に、温室育ちの平家一門の子弟らが、野生児のように育っていった義経に対して歯はたたないのは当然。2017/04/08

Kiyoshi Utsugi

32
平治の乱も終わって、ますます平清盛をはじめとする平家一族が反映していきます。 中盤からは鞍馬に流されていた牛若もかなり大きくなり、鞍馬を脱出します。 母の常盤御前と対面を果たした後は、吉次と一緒に奥州の藤原秀衡を頼っていきます。途中、熱田で元服をして源九郎義経と名乗ります。さらには、足柄を越えたあたりで、義経は千葉氏の若者二人にさらわれて吉次一行と分かれることになります。 義経は、無事に奥州にたどり着くことが出来るのか‥ 非常に気になります。 そう言えば、弁慶が登場しないのも気になります。😅2021/07/16

金吾

29
平家が栄華を堪能しています。後々のことを知っているだけに哀れを感じる部分もあり、年齢により同じ話でも感じ方が異なるのだなと再認識しました。義経も動きだし面白くなってきました。2023/04/04

みやび

28
前巻から久しぶりの平家物語。栄華を極める平家と、その影で密かに動き始める源氏。中盤以降はいよいよ牛若へと視点が移る。母である常盤との再会は悲しくも印象的だった。感情が先走るどこか危うげな牛若の姿が、その後の彼の活躍と行く末をさり気なく暗示しているように思えて痛々しい。そしてこの頃、既に静とも出会っていた。元服して九郎義経となった牛若の成長と共に、伊豆で流罪の身となっている頼朝の今後の動きに注目してしまう。2021/10/31

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