文春文庫<br> 鬼平犯科帳 〈21〉

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文春文庫
鬼平犯科帳 〈21〉

  • 著者名:池波正太郎
  • 価格 ¥600(本体¥546)
  • 文藝春秋(2015/03発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167142735

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内容説明

大島勇五郎は、名前ほど勇ましくないが有能な同心だ。しかし最近おかしい。不審を感じた平蔵が、自ら兇盗の跳梁を制する「春の淡雪」、探索方から勘定方に戻されて、ふて腐れていた細川峯太郎が、非番の日に手柄を立て、再び探索方に戻るまでを描く「泣き男」、浮気の虫が騒ぎ出した木村忠吾にも温かく厳しい眼をそそぐ「麻布一本松」ほか、「瓶割り小僧」「討ち入り市兵衛」「男の隠れ家」を収録。“仏の平蔵”の部下への思いやりをしみじみと描く、慈愛溢れる一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

121
この21巻で、短編は最後だったと思います。6つの短編が収められています。勘定方へ戻された部下をまた元に戻す「泣き男」など、鬼平の部下を管理する能力は大したものです。管理ばかりではなく人情もあります。24巻まで再読したら、番外編の「乳房」を読みましょう。そのあとは・・・・2017/06/23

s-kozy

74
本作には短編が6篇。シリーズ中の短編集はこれでおしまいなのですね。ついにここまで来てしまいました。罪は憎むが、人には温かい長谷川平蔵。そうか、「自分は死んだもの」と考えて役目に当たっているから、鬼にも仏にもなれるのですね。事件の始まりを告げる「春の淡雪」の第1章の最後の4行「長谷川平蔵の顔色が引きしまってきた。夕闇が濃い。八幡宮参詣の、人も絶えた。何処かで、猫が鳴いている。」という描写はこれから起こる事の重大さをうまく予感させていて、とても好きです。池波先生、うまいですね。シリーズも21巻、終盤です。2015/08/08

ポチ

61
いい話が多かったかな。『麻布一本松』は笑えました。やっぱりり忠吾はこうでなくちゃ!『討ち入り市兵衛』の平蔵の助太刀とその後の粋な計らいにグッと来ました。貫禄と円熟味を増して来た平蔵がいい。2017/06/23

ベルるるる

46
「この年になって、あれこれしたいと思うていた楽しみは、すべてあきらめたわ」「今のわしは、若いころの罪滅ぼしをしているようなものじゃ」・・平蔵の言葉のひとつひとつに、哀しみが漂っている・・・。2016/10/04

aponchan

31
立て続けの鬼平、安定した楽しさ。職責に対する責任感や覚悟には、頭が下がる。また、オウンリスクでの判断はさすがであり、何でもかんでも上司に報告して、自分の責任を回避する今の風潮に対して警鐘とも感じた。シリーズ残すところ3巻、大切に読み進めたいと思う。2019/12/13

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