内容説明
噂が噂を呼び、俵屋印の薬を求める声が増えてきた。おかげで江戸中を毎日忙しく歩き回る熊吉だったが、腹ごしらえのために寄った汁粉屋で、絣を着た痩せっぽちの娘に話しかけられる。一方でお花は、最近知り合ったおゆみという蕎麦屋の娘に、上等な鰹節を分けてもらう約束をしていて……。酔い覚ましのきらず汁、丸々肥えた肝を使った鮟鱇鍋、小判のように輝く卵とじどんぶり、春の香りのなずな蕎麦。美味しい傑作人情小説、第十弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
137
お武家の事情なんて知らんがな!!の第十弾。今回は熊吉多めで正直言って楽しい。大人になってるなぁと、おばちゃんは嬉しいよ。お妙さんの体調も良くて安心したし、安定の旦那衆。中でもご隠居はさすがに尽きるグッジョブ(笑)お花の実父の知らなかった事ではあったが、残っている父性?お花へのせめてもの情が好かった。2026/06/10
しんごろ
128
俵屋印の龍気養生丹に補養丹を営業で毎日歩き回る熊吉。お妙さんの体調が万全でないので、居酒屋ぜんやの調理場を任されてるお花。二人とも頑張ってるし成長してるね。微笑ましくなるよ。そんな中、事件が起きる。お花、人を信じすぎるよ。でも、友達だと思ったらそうなるか。当然、事件は解決するけど、お花の熊吉に対する信頼。それは愛だ。只治郎とお妙の時もだけど、いいかげん、お互いに好きなんだから、早くくっつけよと言いたくなる。ああ、じれったいわ。そして、早瀬善次は潔しだね。善次の母である大内儀は、ろくでもないやつだった。2026/05/27
おしゃべりメガネ
87
『居酒屋ぜんや』シリーズのセカンドシーズンともいえる『花暦』シリーズも気がつけば、遂に前シリーズと並ぶ10作目に。毎度毎度、つかず離れずなもどかしい距離感を変にキープする「お花」と「熊吉」ですが、本作において進歩とまではいかなくとも、これまでにはなかった変化はあったかなと。本作はやっとというか遂にというのか、そんな2人がしっかりとクローズアップされています。特に本作の「熊吉」はこれまで以上にグッと男前に描かれています。2人の中でお互いに何かがハッキリとしたお話でした。果たしてこの先はどうなることやら。2026/05/22
タイ子
79
シリーズ第10弾。コツコツ働く熊吉の成長ぶりが頼もしく感じる今日この頃。と、思ってたらまたまたお花ちゃんが騒動に巻き込まれてしまった。江戸庶民においては何の問題もない、武家社会ならではの連綿と続いてきた家系というもの。この間、お花ちゃんの実の父親がやってきて勝手なことをほざいてたと思ったら今度は…。何やってるんだよ、お前らは!でも、お花ちゃんには七つ道具がついてるからね。「すまねぇ、待たせたな」熊ちゃん、カッコつけたな♡嬉し恥ずかし、胸の内。ま、気長に見守っていきましょうか。2026/06/12
ツン
52
お妙が元気になって良かったです!今回が10巻でひょっとして完結?と思ったけど、まだ続くようで嬉しい。2026/05/15




