内容説明
執念の取材が問う――戦争とは何か
戦争ノンフィクションの金字塔、待望の復刊!
昭和17(1942)年6月、日本海軍が米軍に大敗したミッドウェー海戦。執念の取材で日米戦死者3418名の詳細を突き止め、彼らと遺族の思いを丹念にすくい上げた渾身のノンフィクション。
重巡「三隈」砲塔上で割腹自殺をした小山正夫海軍大尉、死の直前に絶筆を残した重巡「最上」機関兵、日本側の最年少戦死者は15歳の少年。[全5巻]
解説・東京大学教授 加藤陽子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイトKATE
18
戦争で亡くなった兵士の家族にとって、深い悲しみしか残っていなかった。敗戦した日本の家族はもちろんだが、戦勝国であるアメリカの家族も勝利した喜びが感じられなかったのが印象的であった。戦争で夫、父、兄弟、息子を失うことは、残された家族には心を引き裂かれる気持ちだった。戦争は、多くの人が傷つき悲しみに打ちひしがれる愚かな行為である。80年の間、日本が戦争のない時代を過ごしていることが尊いことを私たちは学んでいく必要がある。『滄海よ眠れ』は、戦争の本質が伝わる作品であり、多くの人に読んでほしい。2025/12/13




