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内容説明
平清盛を討とうと九州から上洛中の海上で、為朝親子と主従は暴風雨に遭い遭難してしまう……。そして舞台は琉球に代わる続編。尚寧王に男子の世継ぎがいないことから王位継承争いが勃発。王妃と結託して国政を乗っ取ろうとする高官、利勇と、寧王女を盾に国を守ろうとする忠臣、毛国鼎。妖術使いの曚雲国師と詫女の阿公、毛国鼎の子ども鶴亀兄弟と忠義を尽くす真鶴など。深い因縁も絡んだ壮絶な争いを描く「琉球編」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
道楽モン
45
前巻までが『保元物語』を踏まえた半史実の読み物。鎮西八郎為朝のヒーロー性を遺憾無く見せつける、手に汗握る物語展開であった。200年前の江戸庶民が熱狂したのも当然だろう。天皇の座を賭けた権力闘争の負けた側(崇徳院)として地位を奪われた為朝は、伊豆大島に流罪されるが、その人物的な大きさ故に、またたく間に伊豆諸島すべてで領主として受け入れられる。が、またも権力側から攻められ、大島にて自死する結果となる。ところが、様々な文献に為朝が琉球に逃れたという説があり、馬琴はこれを根拠として以降、全編創作の物語を編み出す。2025/12/11
星落秋風五丈原
23
琉球王朝のグダグダ加減は、呆れるばかり、良薬は口に苦しを知らんのか。自分にとってためになる人を遠ざけ、近づけるのはその逆の人種ばかり。『新世紀エヴァンゲリオン』のヒロイン、惣流・アスカ・ラングレーの口癖を、何度言いたくなったことか。そんな体たらくだから佞臣につけこまれるんだ。 いやあ、それにしてもいいな妖術に、伝説上の化け物・禍獣(わざわい)。いや、わざわいって馬琴、それ、当て字か、直接的というか。ネーミングライツは有効に使った方がいいよ馬琴。2026/01/08
春風
7
琉球編。『続編』ではいままで主役を張っていた為朝があまり登場しないと既刊の解説で説明があったが、確かに思った以上に登場しなかった。現在の感覚からしたらこの作品に「続編」を冠することはタイトル詐欺と受け止められかねないが、まだ小説という語もなく、作品間の関係を示す語が明確でない時代のこと。これは言うだけで野暮であろう。しかしながら最後に為朝が登場するシーンは、現在でも違和感なく通用する最高潮の盛り上がりを見せた。この展開・構成を200年以上前に仕掛けた馬琴の先見の明に、ただただ瞠目するばかりである。2025/09/21
果てなき冒険たまこ
5
鎮西八郎為朝の大冒険を描く第三巻、今回は平清盛を討ちに九州を出立しさぁどうなるのか!と期待したんだけど。。為朝が出てこない(笑)これから為朝が向かうことになる琉球の現状やら登場人物の活躍を描いて下準備している感じなのかな。それでも十分に面白くてわかりやすい善玉とさらにわかりやすい悪役の丁々発止のやり取りだけでもページをめくる指が止まらん。関係ないかもしれないけど巻頭の口絵も期待感を煽ってきてたまらんね。次も期待。2025/10/25




