内容説明
神様たちの御用を聞いて回る人間――御用人。その御用人を代々輩出する神社に生まれた桜士朗は、幼いころから自分も御用人になりたいと望んでいたが、未だに任命されず焦燥感を抱いていた。
そして迎えた17歳の誕生日。直談判を受けた大国主神は、『御用人見習い』として神様のお手伝いをするという提案をするが……猫捜し? 改名したい!? 漬物の神って!?!?
神様オタクの桜士朗と、保護者枠の白狼・青藍。新たな御用人(※見習い)コンビが西へ東へ駆け回る!
【登場人物】
・桜士朗(おうしろう)
生まれつき天眼の持ち主であり、大国主神から英才教育を施された神様オタク。桐堂神社の次男。
・青藍(せいらん)
毛量多めのお気楽な白狼。三峰の眷属神だが、有休中に幼い桜士朗と出会って以来、家庭狼生活を満喫中。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まさきち
123
神様の御用人の新たなシリーズの始まり。今回の主人公は天眼で病弱で何とも頼りない高校生の桜士朗。御用人になりたいと強く思っている彼の傍には眷属で白狼の青藍が常に寄り添い、前作同様いいコンビで、そんな二人にまずは見習いとしての活動の機会を与えて御用人への道の第一歩を踏み出させたのは大国主命。最後に吉彦と黄金も登場し、次作以降での絡みに期待を抱かずにいられなくなっての読了です。2025/09/18
タイ子
110
お久しぶりの御用人シリーズ。今作から御用人を務めるのは、神社に生まれ天眼の持ち主で人間には見えないモノが見えるという現在高校生の桐堂院桜士朗。彼の保護者のような立場で常に側にいるのが白狼の青藍。三峰神社の神なので人間には見えない存在。桜士朗に神様について教えてきたのが大国主神。早く御用人になりたい、まずは見習いから始めたのはいいが、友人もいない彼は他人の心を上手く掬うのが苦手なところから始まるわけで。神様の依頼に涙っていうのも変だけどジワリとくるのも優しい文章の流れかも。桜士朗と青藍の掛け合いが面白い。2025/08/19
ひさか
70
2025年7月メディアワークス文庫刊。蚕の契り、改名騒動、神の物、檜前兄弟、の4柱の神様御用をつとめる桜士郎のお話は、浅葉さんらしく優しい。前シリーズとの絡みはほとんどなかったのが拍子抜けで残念。4柱のイラストがないのが寂しかった。畏れ多いから?。2025/08/30
はにこ
65
今度は高校生の桜士郎が主人公となって帰ってきた。もはや全く聞いたことがない神様ばかりだけど、こんな神様もいるのかと勉強にもなる。神様辞典みたいなの読んでみたくなる。全然覚えられそうにないけど。浅草神社は行けそうなところだからいつか行ってみたいなぁ。モフモフと若さパワーアップして帰ってきたこのシリーズ、次も楽しみ。2025/11/27
katsukatsu
41
新シリーズの主人公は神社の息子、高校2年生の桜士朗と白狼の青藍です。神様の御用人になりたい桜士朗は、大国主神の力を借り、御用人の見習いに。命を受けて様々な神の元を訪れますが……。猫探しをする神様、名前に悩む神様、漬物を漬ける神様、兄弟の関係に悩む神様。どこか人間臭い神様の元で積む桜士朗の修行のなかに、桜士朗が人として成長する姿をみることができました。それにしても長い神様の名前、正哉吾勝勝速日天忍穂耳大神、これだけでもレビューの字数が埋まっていきます。この後、このコンビの活躍と成長を期待しています。2025/11/05
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