内容説明
御用にバイトにと日々忙しく全国を飛び回る良彦と黄金。そんな良彦の元に、バイト先の清掃会社から正社員の打診があった。年齢を考えると、正社員にはなりたい。でもそうなったら、御用人の仕事に支障が出ると悩む良彦。
一方、日本各地で頻発する地震に黄金は何やら考え込んでいた。そしてある日「気になることがある」と言い残して行方不明になってしまう。
謎に包まれた黄金の過去とは。全てが解き明かされ、物語はクライマックスへ――!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
217
2020年12月メディアワークス文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。二体の龍、過ち、嘆きの空、の3つの連作短編というか、長編仕立て。この世の危機とでもいうようなお話で、どうなっちゃうんだろうと、ドキドキです。次は、最終巻とか裏表紙に書いてあって、「えーっ」となりました。2021/02/23
タイ子
176
もふもふの黄金は何かあるんだろうと前々回くらいから不穏な空気を漂わせたけど、やはりすんごい過去があったんだ。全てが解き明かされたとき、黄金の運命が大きく変わる。あー、もう切なくて悲しくてたまらん!神が国を造り変えようとしている、その前触れが・・・。今の時代を象徴するようなセリフが多々あって胸に響く。「代り映えのしない毎日がこんなにも愛しくて尊いものだと失ってみて初めて気付くなんてね」黄金に会いたい、もう一度会える日を信じて。次回は号泣必死の完結編とか書いてるけど、言われなくても今回のラストで泣きそうだわ。2021/01/19
五右衛門
171
読了。好きなシリーズいよいよ大詰めを迎えている様です。今作は今まで御用人と行動を共にし、時には優しく、時には厳しくもあった黄金→金龍がとうとう主役に。けれども人と神様本当に距離感が微妙過ぎて神様に肩入れしていただきながらも時に裏切ってしまう。忘れてしまう。人の世には戒めとしては良いかもしれないけれど…やりきれない想いを持ちつつ、ここでも御用人が立ち向かいます。本当にやられてしまうけれど。立ち上がれ。次巻に突入。どうなるの?2021/08/24
まさきち
162
次巻での黄金編完結に向けての序章。兄弟神・黒龍に取り込まれてしまって黄金の登場する場面が少なくて寂しいのに併せて、次で終わってしまうことに対しての寂しい気持ちに満たされての読了です。それにしても早く次巻を読みたくて仕方ありません。2021/01/12
とろとろ
142
このシリーズ9冊目。7冊目あたりから、そろそろ終わりそうな雰囲気を醸し出していたが、いよいよ次の10冊目で大団円になるとの予告が掲載された。今回はその伏線か。日本列島を東西に管理する2神の龍が6度目となる国の作り直しを行うと言う。列島に住む全ての人間を根絶させる天変地異を発動するという大きな話になっている。しかし、人間がいなくなれば神もまた存在出来なくなると思うのだが、その辻褄はどうやって合わせるのやら…。いずれにしても、最終巻は実写版のドラマが入ったDVD付きみたいなので、予約しておくかな(^o^)ゞ。2021/02/20