内容説明
※電子版では一部未収録の内容があります。
『外交』Vol.91(2025年5・6月号)
特集 対米自立を模索する世界
国際社会に広がる「アメリカ離れ」。しかしその先にどのような秩序があるのか。トランプ政権の脱価値外交の論理とその影響――ウクライナ情勢、ヨーロッパ、台湾、オーストラリア、カナダ、ブラジルなどの動向を踏まえ、米国排除でも米国依存でもない、日本外交の針路を探る。
FOCUSのテーマはアフリカ。今年8月に開催される第9回アフリカ開発会議(TICAD9)を見据え、いまアフリカに関わる外交的あるいはビジネス上の意味を考え、日本らしい新しい関与のあり方を提言する。
もう一つのFOCUSでは、国際社会における「戦後80年」の意味を考える。ロシアや中国が展開させるナラティブのみならず、グローバル・サウスの起点となったバンドン会議(1955年から70年)というもう一つの座標軸を加え、戦後80年の世界と日本の歩みを複合的に捉える。
そのほか、韓国現代史における尹政権の位置づけ、ミャンマー情勢、印パ軍事衝突、AIをめぐる日本外交、さらにフランシスコ教皇、ジョセフ・ナイ氏、リチャード・アーミテージ氏への追悼エッセイなども掲載。
◎目次
特集 対米自立を模索する世界座談会 脱「米国依存」の国際秩序と日本外交 古城佳子(東京大学)×田所昌幸 (国際大学)×鶴岡公二(元駐英大使)
トランプ脱価値外交に向き合う-一国主義の同盟政策と大国間関係 森聡(慶應義塾大学)
トランプ関税交渉と国際通商システムの今後 川瀬剛志(上智大学)
欧州 自立化への準備と制約要因-ウクライナ、NATO、関税 ルイ・シモン(ブリュッセル自由大学)
ゼレンスキーとトランプの「正念場」 倉井高志(元駐ウクライナ大使)
台湾 トランプ再選に揺れる世論-「見捨てられ不安」からくる米国不信 渡辺剛(杏林大学)
豪労働党勝利の総選挙と「プランB」 永野隆行(獨協大学)
カナダ外交 リバランスとしてのインド・太平洋シフト ジョナサン・バークシャー・ミラ(マクドナルド・ローリエ研究所)
「先進国離れ」進むブラジルの貿易 森川央(国際通貨研究所)
FOCUS◎アフリカ開発の新戦略
アフリカ開発を巡る政治力学 遠藤貢(東京大学)
座談会 TICAD9アフリカの未来へのパースペクティブ 加留部淳(豊田通商)×白戸圭一(立命館大学)×堀内俊彦(外務省)
トレンド2025
戒厳と弾劾 韓国「民主化の終わり」 木村幹(神戸大学)
追悼フランシスコ教皇 世界平和のため奔走した「牧者」 松本佐保(日本大学)
印パ軍事衝突 停戦後もくすぶる対立の火種 笠井亮平(岐阜女子大学)
AIの国際的課題と日本外交 赤堀毅(外務省)
ミャンマー大地震 混迷極める国内情勢 長田紀之(九州大学)
FUCUS◎戦後80年をどう語るか
戦後日本外交の課題と七〇年談話 北岡伸一(東京大学)
プーチン「戦勝記念式典演説」とウクライナ 立石洋子(同志社大学)
「ヤーヌス」と化した中国の対外行動 杉浦康之(防衛研究所)
バンドン会議から七〇年 グローバル・サウスの起点と日本 宮城大蔵(中央大学)
追悼ジョゼフ・ナイ元米国国防次官補 理論と実務を架橋する「アメリカの世紀」の探訪者 田中明彦(東京大学)
追悼リチャード・アーミテージ元米国務副長官 強固な日米同盟を築いた立役者 マイケル・グリーン(シドニー大学)
書評 『習近平研究』(鈴木隆・著) 評者・林戴桓(青山学院大学)
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