内容説明
ルーシーの物語がはじまるずっと昔、ロンドンに住むディゴリーとポリーは魔術研究をしているアンドリュー伯父により異世界へと飛ばされ、滅びの都チャーンの女王を目覚めさせてしまった。ロンドンまでついてきた彼女をもとの世界に戻そうと奮闘するふたりが迷い込んだのは、また別の世界。そこでは一頭のライオンが新しい国を創造しようとしていた。いまナルニア創成のひみつが明かされる。(解説・浦野郁)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kano Ts
10
面白かった。原点回帰を感じるシンプルな話の構成。まぁ1巻に合わせたご都合主義と言われればそうなんだけど、自分はあまりそれは感じなかったな。時系列的にはこの話が一番最初なんだろうけど、この本はこの位置で良いと思う。最後の7巻が楽しみになる。2025/07/13
藤井宏
8
ナルニア誕生の様子を描くシリーズ6巻目。ディゴリーという男の子、魔女の誘惑に負けず、真に大切なことを忘れずに責任を果たしてアスランのもとに戻ってきた。正義とか勇気を教えてくれるような物語でした。あと残すところ1巻か。2025/06/25
yumicomachi
7
シャーロック・ホームズがベイカー街に住んでいた頃のロンドンで出会った子どもたちポリーとディゴリー。ディゴリーの伯父アンドリューは魔術師だった。彼の魔術によって別世界へ送り込まれることになった二人は、やがてナルニアの創世に立ち会うことになる。『ライオンと魔女』等の前日譚としても楽しめる。そして誘惑とのたたかいがあり、世界が滅びることへの警告も偉大なライオン・アスランは語る。子ども時代に読んだ岩波版から時を経て新訳で読み進めてきたナルニア国物語も残すところ一巻。見届けたい。解説・浦野郁。2025年6月1日刊。2025/06/10
泉のエクセリオン
5
ナルニア誕生の物語であるので、時系列的には最初の話になる。ディゴリーの叔父であるアンドリュー叔父は怪しげな指輪を使って異世界へ行く方法を模索しており、人間で実験をしたく、ほんの子供のディゴリーを丸め込む。ポリーとディゴリーは異世界を発見するが、邪悪な女王も連れてきてしまい・・。又、アスランが歌によってナルニアを、異世界を創造している場面はトールキンの『シルマリルの物語』の世界の創造と似ているところがあるなと思った。指輪も重要な役割を果たしているので、これも面白いと思った。2025/05/28
猫柳
3
ナルニア国の創世記。これまでの謎解きの巻でもある。最後の最後で『ライオンと魔女』の謎が解けたときは感動した。ディゴリーとポリーの最初の出会いからナルニア国への冒険の始まりにドキドキ。世界と世界の間の森なんて、ちょっとホラー。恐ろしい魔女とディゴリーの対立にはハラハラ。まだ謎の残る終わり方で、『最後の戦い』ではどうなってしまうのか、どんな伏線回収が待っているのか読むのが楽しみ。この新訳で1巻からまた読み返してみたい。2025/12/08
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