内容説明
一気読み不可避!戦記ラノベの金字塔!
「全ての色彩を重ね合わせると、白になる。ぼくが目指すのは、全ての種族が共に暮らす『白き国』だ」。遙かな理想を追い求め王族の生き残りたちは「白猫隊」を名乗ってタイタス原野を旅していた。しかしガガが略奪を禁じたため資金難に陥り、やむを得ず旅芸人として歌と演劇で稼ぐことに。だが戦いしか取り柄のない隊員たちにとって芸の道は辛く険しく、知らぬ間に脚本がガガとエアステラのラブストーリーになってしまい…。一方、ガトー島に戻ったジャンジャックらは「魔王の塔」地下で古代の祭壇を発見するが、突如ルシファーが暴走して魔物の群れが溢れ出し…。
葡萄海の覇権を巡り、あまたの英雄、奸雄たちが火花を散らす。着々と権力の地盤を固めるイリアス、次なる野望にむけて暗躍する七々原義春、大軍の動員を開始するグラナディオ七都市同盟、いつの間にか泥沼の三角関係に巻き込まれるガガ、なぜかアルテミシアとの無人島生活がはじまってしまうジャンジャック……。愛と憎悪と裏切りの果て、時代の転換点が迫り来る。
主人公不在、先読み不能。地の深淵から空高く、地の果てから水平線の向こうまでを犬村小六が描き尽くす、超大型ファンタジー群像劇第三弾!
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
48
副題にもあるアルテミシアにスポットを当てた今巻。 味方にもミーニャにもキツく当たる彼女の壮絶な過去が明かされ、ジャンジャックの苦悩の末の決断が今後の戦況を大きく動かしそう。 一方のガガたちは広げる勢力を纏められるのか。 続きが待ちきれない。2025/02/05
和尚
21
めちゃくちゃ面白かったです! 今巻も(…)、のどかな感じで始まるお話しでしたね。始まりの文章でずっと世界に入れる流れるような文章の読みやすさ、そして面白さはやはり凄いですし、一つ一つの挿絵にも目を奪われました。 さて、白き帝国の三巻が、まごう事なき白き帝国で、僕の情緒は少し複雑です。そして犬村小六先生の三巻だなと感じるなどしました。もしかして五巻構成だったりしますか? 四巻、早く四巻読みたいです。2025/01/20
よっち
21
「白猫隊」を名乗ってタイタス原野を旅するガガたち。一方、ガトー島に戻ったジャンジャックらは「魔王の塔」地下で古代の祭壇を発見する第3弾。ガガが略奪を禁じたため資金難に陥り、やむを得ず旅芸人として歌と演劇で稼ぐことになった白猫隊の様子は微笑ましかったですけど、一方で強大な力を秘めたルシファーの謎やアルテミシアの過去、彼女たちとジャンジャックの関係性が掘り下げられていく中、元宰相七々原のゲスっぷりが際立っていましたね…。様々な思惑が絡み合うその間隙を突いて勢力を拡大できるのか、物語としても大きく動きそうです。2025/01/18
イシカミハサミ
19
ずっと面白いけれど、 ずっとちょっとしたモヤモヤも残るシリーズ3巻。 今回も作者が恣意的にあけた穴をくぐってくるような 展開の微妙な脇の甘さと、 別次元の強力な戦力の爆誕。 こういう展開はこれまでの犬村作品に親しんでいる方からすると予想の範囲内なのだろうか。 個人的にはもうこの物語は戦記としては読めないので、 もっとキャラクター小説を読む感覚で楽しもうと思う。2025/02/15
たまご
15
アルテミシア回!彼女に対しては色々な感情が渦巻いてしまうのですが、また新たな一面というか真実が見えてきました。善悪とか単純な話ではなく、どうしようもない事ってあるんだなと。ジャンジャックとの今後も気になりますが、彼女の未来が少しでも明るいものでありますように…。ギャグパート(笑)は演劇でしたがとても面白かった。やっぱりガガは何やっても笑わせてくれるなぁ。中でもエアステラやノアとの絡みが最高ですね。夫婦漫才大好きです。そして極め付けはルシファーの覚醒。情報量多くて情緒やばい。あと、義春だけは許せない。笑2025/01/25