岩波文庫<br> 過去と思索(三)

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岩波文庫
過去と思索(三)

  • ISBN:9784003860427

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内容説明

ニコライ一世治下のロシアはその帝政史上,言論統制の最も厳しい時代だったが,皮肉にも,思想の世界には稀に見る豊穣な果実をもたらした.「西欧主義」と「スラヴ主義」という二大潮流が生まれたのである.流刑先から戻ったゲルツェンは,両者の間で繰り広げられた激しい論争で,主役の一人であった.(全七冊)

目次

凡 例
ゲルツェン関係地図
モスクワ要図
ゲルツェン家系図
第四部 モスクワ,ペテルブルク,ノヴゴロド(承前) (一八四〇-一八四七)
第二十六章 ペテルブルク
警告
度重なる取り調べ
オリガ・アレクサーンドロヴナ・ジェレプツォーワ
二度目の流刑
第二十七章 ノヴゴロド
ノヴゴロド県庁
分離派教徒とパーヴェル帝
地主の権力濫用
アラクチェーエフの屯田兵制度
第二十八章 村の出来事
悩み
ポクローフスコエ村
マトヴェイの死
司祭イオアン
第二十九章 われわれの仲間
Ⅰ 青春の最後の日々
モスクワのグループ
食卓での会話
西欧派ボトキン,レトキン,クリューコフ,コルシ
ガラーホフ
Ⅱ 友の墓のかたえで
第三十章 反対者たち
Ⅰ 〈敵なる友〉たち
スラヴ派と汎スラヴ主義
ピョートル・ヤーコヴレヴィチ・チャアダーエフ
Ⅱ 対陣
モスクワの文学サロン
アレクセイ・ホミャコーフ
キレーエフスキー兄弟
コンスタンチン・アクサーコフ
《モスクワ人》誌
第三十一章 父の死
父の死
遺産の分配
二人の従兄
第三十二章 われわれのグループの分裂
ソコローヴォへの最後の旅
〈彼方へ! 彼方へ!〉
第三十三章 旅立ちの準備
侍僕の役をする地区警察署長
警視総監ココーシキン
秩序の中の無秩序
出国
ニコライ・ケッチェル(一八四二-一八四七)
エピローグ
一八四四年のエピソード
訳 注
訳者解説3
略年譜3

感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

48
ニコライ皇帝統治期をクソ味噌に貶すゲルツェンだが、皮肉にもその圧政への反動か、西欧への憧れ(西欧主義)と国内を興隆させる運動(スラヴ主義)が起こる様になったのである。ゲルツェンも様々な人々と交流を深めるがプライベートでは父、恩人、生後間もない我が子、更に妻の弔事が続いたのだった。だが妻の死を伝える一文迄への一周り、小さなフォントで書かれた妻の死までに何が合ったかで怒りの余り、白目を剥く私。おい、ゲルツェン、この莫迦野郎!体力も回復せずに我が子を喪って心身ともに打撃が大きい女性に身勝手で最低な事しやがって!2024/09/21

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