内容説明
匂宮は宇治へ行き、薫と偽って浮舟と契りを交わす。浮舟は匂宮の情熱に惹かれるが、二人の関係が薫に知られ、入水を決意する。浮舟の愛と性愛、その結末とは…。「浮舟」から「夢浮橋」まで収録の完結巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴンゾウ@新潮部
94
源氏物語最終巻。最後に登場した浮舟。匂君と薫のふたりから言い寄られ苦悩する。どちらかを決められずに自ら入水するが。生き延び過去を断ち出家をするが薫に発見された浮舟。一度は薫の使者で実の弟を追い返すところで完。行く末は読者に委ねるられた。2025/06/29
あきぽん
47
源氏物語はおとぎ話ではなく、まごうことなく現実的な小説であることを改めて実感した読書体験だった。恋愛小説といわれるけど、そこにあるのはイケメンと美女が結ばれてめでたしめでたし、からかけ離れた世界。男と女の心はかくもすれ違い、女は生きにくく、性欲は恐ろしい。それでも一度くらいは好きな人と結ばれたいな…2025/04/14
いおい 1 あと61日で●キロ痩せる
39
子供のころは大嫌いだった宇治十帖、誰も彼もなよなよと頼りなく厭世で、、、でも今読むと、新しい源氏物語として再登場が待たれたのも喜ばれたのもわかる。桐壺帝からの時代の移り変わりも感じられる。大河ドラマでは武士の台頭も予感させるし、若い時には年寄りの繰り言としか思えなかったものが、ちゃんと未来への視線もあるものでした。紫式部すごい!2024/11/16
もえ
31
「浮舟」から「夢浮橋」まで。匂宮は薫の女と知りながら、雪の日に浮舟を連れて舟で対岸に行き耽溺の2日間を過ごす。『宇治十帖』で一番好きな場面なのだが、祖父の光君が頭中将の昔の女と知りながら夕顔を廃屋に連れて行ったのと重なる。匂宮が浮舟に男女の絵を描いて見せるのも、まさに絵の上手かった光君の血筋であることを示している。最初の男である薫と恋愛気質の匂宮の間で揺れ動く浮舟は、入水を決意して…。長い物語のあっけない幕切れに呆然とする。角田光代さんのあとがきにもあるように、悩める浮舟こそが紫式部の分身だったのかも。2025/05/25
mocha
30
浮舟~夢浮橋。浮舟を繞る匂宮と薫の攻防は、男同士の友情や浮舟の気持ちには全くお構いなしで、出し抜いた者勝ちだ。周囲のなすがままだった浮舟が初めて自ら選んだのは身投げだったがそれも失敗、横川の僧都に発見され遂に出家してしまう。その後も各所から熱く口説かれるが…。物語は唐突に筆を置かれ、置いてけぼり感に呆然とした。「人形」だった浮舟が頑なに否を貫き「人」になった、それは勿論だが、全体として限りなく昼メロだった。みんな自分勝手な俗物で、展開が早く、ハラハラドキドキもある。平安の人々もさぞ夢中で読んだことだろう。2025/03/31
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