内容説明
〈クインテット〉と袂を分かち、〈イースターズ・オフィス〉に身を寄せたシルヴィア。〈シザース〉を加えた三つ巴の争いの行方。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
37
イースターズ・オフィスとハンター陣営の共闘が多くて、敵同士だということをつい忘れそうになる(互いに相手を出し抜くために謀略をめぐらしているわけだけど)。ついにウフコックが自ら匿名(アノニマス)であることをやめ、世間にその姿を公表。ということは、物語の終わりも近い? いやいや、全然終わる気配がないし、なんならまた新たな火種が生まれそう。最新刊に追いついちゃったけど、早くも続きが気になり過ぎる。2024/06/09
chiseiok
35
年1刊行のマルドゥック・アノニマス9巻目。これほどの大河になるとは思わなかったなぁ。前回の忍法帖カーニバルとは打って変わって、馴染みのキャラ達によって絶賛継続中の薬害訴訟と政界権力闘争(とラブストーリー!)に今回はフォーカス。巻頭キャラ一覧ページの確認頻度も減って読み易かったよ。とはいえストーリー構成の要素がいかんせん多すぎて、進展も鈍く感じる。気付けば飢餓感ではなく義務感、ウフコックの運命をしかと見届けねば…という思いで粛々と読んでます。収拾付かなくなる前にたたみ始めてはもらえないでしょうか、冲方先生。2024/06/05
えも
29
ここでついに、バロット側とハンター側とが共同戦線を張る。これは凄いことになるぞ!と期待したのですが、イマイチ爽快感に欠けましたね▼それより冒頭のワンシーンでラストのあのシーンが匂わされている訳ですが、流石にやるせない結末です。次号で「あれは替玉の方だった」てなドンデン返しを期待したい!2024/06/28
明智紫苑
25
このシリーズにおける「共感」という概念がうさんくさいものとして扱われているのは、まさか『ガンダム』のニュータイプや『エヴァンゲリオン』の人類補完計画のアンチテーゼなのだろうか? それはさておき、この巻は明確に「政治」の話だが、残虐シーンもちゃんと(?)ある。最終的には酒見賢一氏の『陋巷にあり』のSF版みたいな冊数になりそう。それはさておき、ハンターの本当の正体が気になる。かなり早い時期に明かされた「本名」が本物とは限らない。実は他の冲方作品の登場人物の生まれ変わりの可能性すらあり得る。2024/06/04
りー
24
シルヴィアとバジルのお涙頂戴時代劇が中心のこの巻。長くないっスか?と、正直なところ思うのですが、面白いのも事実なので、うぐぐぐぐ…と呻きながら読み続ける読者なのでした。冲方先生はね、うっそ!ってくらい、回収は早いから、きっと大丈夫。シザースの「感覚と思考を共有しながら完全な別個人でもある」…って、想像ができない。また1年後かー😭。読者は辛いよ。2024/05/26
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