ヒポクラテスの悲嘆

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ヒポクラテスの悲嘆

  • 著者名:中山七里
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 祥伝社(2024/03発売)
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  • ISBN:9784396636609

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内容説明

ミイラ化した死体は何を語る?
引きこもりを抱えた家族を襲う悲劇。彼らは被害者か、それとも――。
光崎教授が抉り出す、深い闇とは?

浦和医大法医学教室にミイラ化した遺体が運び込まれた。亡くなったのは40歳の独身女性で、死後2週間が経っていた。
まだ4月だというのに埼玉で見つかった4体目の餓死死体だ。埼玉県警の古手川によると、女性は大学受験に失敗して以来20年以上引き籠っていたという。
同居していた70代の両親は先行きを案じ、何とか更生させようと民間の自立支援団体を頼ったが、娘は激昂し食事も摂らなかったらしい。
彼女はなぜ餓死を選んだのか? それとも親が嘘を?
だが、解剖を行った光崎教授は、空っぽであるはずの胃から意外なものを見つけるが――。

死体は嘘を吐かない――傑作法医学ミステリー第5弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

170
ヒポクラテスシリーズ第5弾!光崎教授の出番は少ない(存在感は健在)帯に『引きこもりを抱えた家族を襲う悲劇』とある。5話の事件それぞれが苦しい。家族の話だから置き換えてしまうのか。私が気になったのは親の接し方だった。そこに行きつくまで何か・・何とか・・って思ってしまうのは他人事だからだろうか。『6030』の犯人はやられちゃった感(犯人捜しはいつも外す)3話目の『8070』は受け入れられずもやもや。プロローグからのエピローグがそう繋がるのねって、いや~な感じだけが残った。神原の言葉に反論出来ない私が嫌いだ。2024/03/28

ちょろこ

107
法医学シリーズ5の一冊。先日読んだ作品に通ずるものがあった。「8050」はもちろん、想像さえしていなった「9060」まで…他人が容易に関与できない家庭という密室での苦しみはまさに家族の地獄。それをまざまざと見せられるたびに他人事ではない怖さを感じずにはいられなかった。ミイラ化した遺体の声なき声とは…。光崎教授のメス捌きはどんな真実を、何を見るのか。彼の閉腹の合図は遺体の声を掬いあげた合図のよう。白日の元に晒された深い真実。なのに毎回薄っすらと残る違和感。裏の真実に言葉が出ない。真の罪を問われるべき人は誰?2024/04/23

タイ子

92
「天上天下唯我独尊」を地でいく浦和医大法医学教室・光崎教授が執刀する不審死の遺体。連続して起こる引きこもりによる事件。どの事件をとっても現代の闇を映しているような。埼玉県警の古手川刑事が奮闘するも、今回渡瀬警部は陰の存在で何だか寂しい。それしても渡瀬警部ってそんなに人に言われるような性格でしたっけ?私は好きなんだけどなぁ。一つ一つの解剖による事件の真相がやはり七里さんらしく面白い。そして、張られていく伏線をたどると見えてくるある事実。なんかムカつく。タイトルの数字の関係にどこか哀しみさえ覚える。2024/04/12

ゆみねこ

82
シリーズ第5弾。光崎教授は出番少なめ、古手川刑事メインのような作品。引きこもりの40代の娘と70代の両親、同じく引きこもりの50代の息子と80代の両親。80代の認知症の妻を介護する70代の夫。引きこもりの60代と元気な90代の父。キャリア官僚の60代父とロスジェネ世代30代の息子。検視官が自死や事故死と判断しても納得出来ない古手川。光崎教授が真実を見つける…。しかし、恐ろしい企みが。。引きこもりが全員犯罪者予備軍ではないけれど、家庭の問題は難しい。2024/03/30

hirokun

78
★4 今回のヒポクラテスシリーズは、司法解剖をテーマにというより、8050問題、老々介護など現実世界が抱える社会問題をテーマにストーリー展開がされる。中山さん相変わらずのリーダビリティに引っ張られ一気読み。エンタメ小説と社会派小説の良い所取りをしたような作品であるが、最後には推理小説としての落とし所もしっかり用意されている。2024/04/04

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