内容説明
7年前、チャールストンの街を恐怖に陥れた無差別連続殺人事件。犯人は決まって霧深い日に現れ、若い女性を狙った。マスコミは「切り裂きジャックの再来」と大騒ぎしたが、警察は犯人を逮捕できないまま、時は無情にも流れた。そして長い沈黙を破り、いまふたたびチャールストンで同一犯と思われる連続殺人事件が発生。不運にもその犯行現場を目撃し、唯一の生存者となったセオドシアは、犯人につながる貴重な証言をすることに。彼女のティーショップはたちまち臨時の捜査本部へと様変わりし、大勢の強面の刑事たちに温かいお茶や焼き立てのお菓子をふるまうのに大忙し。しかし懸命に捜査するセオドシアたちをあざ笑うかのように、また霧が町を包んだ。そして次の犠牲者は……
感想・レビュー
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みにみに
10
お茶と探偵シリーズ㉔霧の夜道に若い女性を狙って出る切り裂きジャック。遠目に犯罪の現場を目撃したセオドシアはやっぱり黙って犯人逮捕を待てない。ティーショップでのお茶会を開催しながら今日も手当たり次第に怪しいと思う人物に話を聞いて周り…。素人探偵セオドシアの迷走に引っ掻き回されて犯人が自爆するビックリするほどワンパターンなのに読んでしまう。それもこれもティーショップと舞台であるチャールストンの街並み、そして相棒のドレイトンが魅力的だからこそ。ある意味では中毒性のあるコージーミステリー。2024/03/23