内容説明
時は平安時代。宮中で女房として働く梓子は、人ならざるモノが視えるために「あやしの君」と呼ばれ、一向に主が決まらずにいた。
だが宮中で怪異の仕業と思われる事件が発生したことをきっかけに、梓子は帝の信頼厚い美貌の右近少将・光影と事件の真相究明に協力していくことになった。
梓子は、亡き母から遺された特別な筆と草紙、そして歌徳の宿る高名な和歌の力を借りて怪異を封じ込めていくが、なぜか光影に気に入られてしまう。
しかし光影は、当代一の色男と艶めいた噂の多い危険な人物。
梓は警戒して接していたが、いくつかの事件を経て噂に塗れた光影の本当の人柄を知った梓子は、彼が持つ二条の邸に移ることを了承する。
だが、梓子を本当の妹のように気に掛ける乳母兄の兼明から「待った」が掛かってしまう。
兼明は勝手に梓子の結婚相手を見繕おうとしてくるが、また宮中で怪異が発生し……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
58
梓子の父が伊周らしき人物に設定されているのが矢の事件ではっきりした。道長(らしき人物)全盛の時代には明かし難い血筋ではある。光影は親王の子で左大臣の猶子、道長の系図によれば源成信が「照る中将」と呼ばれる美男なのでモデルなのかも。梓子の過保護な乳母子・兼明と光影の微妙な気の合い方や反魂を試みる相手の技を縛る無謀な梓子を楽しめる。光影の自分に憑いたモノを何とかしようとする決意で二人の仲はグッと進展する。第三作では二人のあま~いアレコレが読めるハズだと期待して待とう。2024/01/08
坂城 弥生
37
梓子の乳兄弟心配性で過保護な兄みたいだった。2024/04/05
kagetrasama-aoi(葵・橘)
30
「宮中は噂のたえない職場にて」第二巻。とある時代は、伊周らしき人物の登場であの時代を模している…ということで。主人公の梓子と恋人(?)の右近少将は全くのオリジナルキャラでしょうから、物語の行末は作者さまの思うが儘!と言うことで、先がとても楽しみです。右近少将に纏わりついている “モノ” の正体がとっても気になります。次巻へGO!です。2025/12/10
よっち
28
宮中で怪異の仕業と思われる事件をきっかけに、帝の信頼厚い美貌の右近少将・光影と事件の真相究明に協力することになった梓子。そして宮中で再び怪異が発生する第2弾。最初は当代一の色男と艶めいた噂の多い光影を警戒していたものの、いくつかの事件を経て光影の本当の人柄を知り、彼が持つ二条の邸に移ることを了承する梓子。しかし梓子の乳母兄の兼明から待ったが掛かってしまう展開で、確かに彼が梓子を気にかけているのは伝わってきますが、二人がいい感じになってきている状況では邪魔な存在で(苦笑)、黒幕の正体も気になるところですね。2024/01/29
はなりん
16
妖か視える梓子とモノに憑かれやすい少将が後宮での怪異を解決していくシリーズ第2弾。梓子の乳母子が新キャラとして登場。お兄ちゃんキャラで梓子と少将の仲に程よく絡んで2人の仲の進展に良いスパイスになってたかな。2024/04/06
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