内容説明
体育館の二階で出会って、美人だなーとは思っていた。同時にやつは、わたしの三倍ぐらい不良だなとも。
本人の柔らかい印象のせいだった気がする。最初に名前を聞いて、浮かんだ名前はひらがなだった。
卓球場から、マンションまで。女子高生からOLまで。サボり仲間から、恋人まで。長いようで短い二人の時間。そのこぼれ話を拾った書き下ろし多数の短編集。
同棲直前、安達母への挨拶の日を綴った中編『そして……』も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おこげ
10
美人すぎる彼女にめっちゃ好かれている自負や、彼女の存在が総てである幸福。あだしまはどの年代であろうとも二人のまま🎄🎍✨99.9ではさらっと流されたあだしま初めてを描いた『原点の感触』生々しく二人らしいあのキスが読めて感無量///💕他愛もない会話、激情に駆られる思いに母娘へ連なるSSどれも「安達としまむら」の本質。黄金白銀に青銅とイロトリドリの時は一生通り越して未来永劫続くんだな…仲良く、楽しく♡しょーヤチデート地は三重のあそこだとわかるんだね💞二人きりのときにだけ咲く桜の花を抱く歳月がいとしい🌸2023/11/18
もるーのれ
9
すごい短編集だった。安達→しまむらは言わずもがな、しまむらちゃんからの思いも丁寧に綴られていて、本当に尊い関係になった。おめでとう! 本当可愛いし、同棲中のお話では2人の幸せそうな様子が目に浮かぶ。末永くお幸せに。また、しまむらの家族からの視点では、お父さんやJKになった妹からのお話が新鮮だった。やちーのは擬音が独特すぎる。安達母からの視点では、しまむら母との凸凹な関係性がとても面白い。安達ちゃんの不器用で堅物な所はこの母譲りか。2024/06/22
leo18
7
時系列いろいろのショートショート短編集。最終章の『そして…』がすごく良かった。あだしま(母)のやり取りが好き。2023/11/15
らいおねる
6
題にあるようにSSなんで短編を合わせた1冊。視点は変わるんですが安達母の視点が個人的には良かったです。娘に言うセリフとその反応が関係性を表していました。だいたいは何気ない日常で寝る前に読んだら気持ちよく寝れます。2023/11/30
まいなな
5
尊い。この2人はやっぱり独特の……2人しかない空気感がある。しまむらや、その母のどこかヌケている部分が安達やその母を包んでいる感覚がめちゃくちゃ刺さるんだよな。娘カップルは安達がピンクに染まっちゃってるからあんまりないけど、母たちにボケとツッコミの要素が見えてその関係性も面白い。この作品にしか出せない不思議な空気感が読んでて心地いいよな。少しだけ青ブタにも通づるところがあって、急がないスピード感に読んでて溺れることができるって良さがある。それは青ブタよりかなり顕著だね。尊さと不思議さが癖になるような作品だ2024/01/10
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