内容説明
手紙の送り主と思われる男”ギルバート”を捕まえたアンたち。
ところが男は記憶喪失な上、彼が本当にアンの父なのか知るべく旅立った途端、アンが攫われてしまう!
――連れ去られた先は、人と妖精が共生する美しい楽園。
ここでシャルやミスリルと暮らし、楽園を維持するための砂糖菓子を作って欲しいと頼まれ戸惑うアン。
だがシャルは楽園自体を怪しんでいて……?
銀砂糖師の少女と妖精が紡ぐ心に染みるファンタジー!
【電子特典付き】
三川みり先生書き下ろしショートストーリー『わたしたちの小さな家』を収録!
砂糖菓子の構想に夢中になっているアンの体調不良に気づいたシャルは――?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まぁ
7
生きるためには自分の意思をもって考えなければいけない、というのが最初から通してのこの物語のテーマなのかもしれません。なんというか誰かへの依存は愚かだけど、憎むことでもない、なぜなら当たり前だからっていう考え方が、だからこそ依存しないで自分で考えることが尊いんだという反語のようでした。ギルバートさんは本当に父親なのかと驚き。2023/08/10
輝夜
5
アンの父親【ギルバート】は本当に生きていた。記憶喪失になっていても、妖精と対等であろうとする姿はやっぱりアンの父親なんだよね。セラとリラの楽園の真実も切なかった。いつか、妖精と人間信じ合い、共存していける世界にどうかなっていけますように。 アンとシャルのいちゃつきが若干少な目だったので、次巻ではぜひもっとお互いを恥ずかしがらせてください!笑2023/09/16
シュウ
4
本当に父親だったのか。とは言え、まだまだ残っている謎もある。未来よりも今をどうすればと思う心は人も妖精も同じなのかも。2024/03/15
色素薄い系
4
前回で謎だった人や妖精は今回でほとんど謎が解けたので次回以降記憶探しでどんな事件に巻き込まれる事になるのか。セラの「人間が妖精を使役するなら妖精が人間を使役してもいいじゃない」という考え方は間違いなく人間がもたらしてしまった考え方なのでまだまだ共存する世界は遠そうです(妖精は隣人の考え方が浸透するにはまだ全然時が経過していないから当たり前なんだけど)。シリアス展開の中でも安定のミスリルの騒がしさが癒やしですね。かつての仲間が再登場するのを楽しみにしたい。2023/10/14
史
4
理想て肥えた楽園は潰れ、そして不確かな未来へと歩むのだ。2023/09/23