内容説明
新シリーズ4カ月連続刊行!舞台は長崎そして異国へ
女船頭・桜子と剣術家・小龍太が「行方知れず」に?オランダ人の遺した2枚の絵がついに姿を現して――物語が大きく展開する第三巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
85
シリーズ第3弾。娘船頭として売り出した桜子は理由が分らないまま小龍太とともに江戸から姿を消す。2人は異国船に乗って遥か長崎の地へ。船上で出会う人や初めての食べ物、海賊との戦いで棒術の腕が光る。長崎で目にする全く新しい世界。だが、2人が江戸を離れざるを得なかった理由が薄々分かり始め、周りに不穏な影が…。そして、出会う2枚の絵。フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をも抜く人気の桜子にとって懐かしい絵を見つける。日本の鎖国時代とフェルメールを重ねて描いた所が面白い。次に向かう先に2人を待ち受けるものとは?!2023/08/31
やま
56
肥前長崎で幼いおりの桜子にあう。文化二年(1805) 江戸は柳橋で船頭をしている桜子は、江戸にいられない事情を抱えて、薬研堀で香取流棒術大河内道場の師範代、大河内小龍太と一緒に大海原を長崎に向かう。長崎で待っていたのは、薩摩藩の者たちであった。桜子の父広吉が、薩摩藩の秘密を見たか聞いたかして広吉が殺され。娘の桜子も命を狙われる羽目になった。とうとう長崎にもいられなくなり、長崎の豪商の持ち船で異国に旅立つこととなる。2024/05/24
ひさか
32
2023年8月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ3作目。桜子と小龍太が長崎へ。理由がわかないままの長崎までの船上生活があり、ラストは、驚く展開に。なんとなくこういう方向に行く気はしてました。こうなる展開の理由としては少し無理もあると思うが、さて、次回の最終巻はどう纒めるのかが楽しみ。2023/09/26
ぶんぶん
22
【図書館】シリーズ、第三巻! いよいよ長崎には入って来た、見るものすべて新しい事ばかり。 そんな中、薩摩の刺客が襲ってくる、何が何やら判らぬうち長崎にも居られぬ事が。 遂には外海に出る事を決心するが・・・ストーリーが判らぬまま、後一巻という処まで来た。 短期集中作品が好と出るか否か、最終巻を見る事に・・・2025/05/05
豆乳くま
16
1巻2巻のあの描写がここでこんな風に桜子を泣かすまでになるなんて。江戸を追われ?長崎へ来た小龍太と桜子。異国情緒溢れる長崎で見聞を広げ更にオランダ船と一緒に異国貿易にまで行くことに。もはや江戸には戻れないのでは?と思う二人だが。幼い頃の桜子を描いた絵がこれほどまでにドラマチックに描かれドキドキしました。さあ、お二人さん江戸でまた何をするのかな?2024/07/01