パヴェーゼ文学集成 3 長篇集 月と篝火

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パヴェーゼ文学集成 3 長篇集 月と篝火

  • ISBN:9784000282338

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内容説明

故郷の丘の麓で,山羊の一族さながらに生きるタリーノ一家の悲劇を描いた『故郷』,海の向こうで財を成して故郷に戻った孤児が,生き残った旧友とたどるレジスタンスの血塗られた記憶の物語『月と篝火』──本巻には,パヴェーゼの評価を決定付けた処女出版と,自殺前の最後の小説とを収める.

目次

故 郷
月と篝火
解説 『故郷』(一九四一年刊) 『月と篝火』(一九五〇年刊)
〔一〕チェーザレ・パヴェーゼの後半生──流刑地からの帰還
〔二〕衝撃の初登場作『故郷』(一九三九年六月三日─八月十六日)
〔三〕自殺直前の代表作『月と篝火』(一九四九年九月十八日─十一月九日)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うぼん

1
二週間前に別翻訳で読んだばかりの「月と篝火」。河島英昭の現地取材や詳細な解説が目的だったが、本編の翻訳もやはり気になって(最初からそうなることはわかっていたけど)結局また全部読んでしまった。拘りの直訳、変な読点位置や主語目的語の倒置につっかえるが、悲哀と緊張が途切れることのない凡そ神懸かり的で美しい小説なので気にしない。河島訳で特筆すべきは時制や自然描写の正確さ。時間で変化する天候や地形の景観描写の何気ない現実感。動植物や農作物の名称も正確な翻訳で、クラシックな言葉で漢字表記されている。文学的でいい感じ。2023/06/22

Adore

0
『月と篝火』 私生児である主人公は下男として仕えることになった主人の元で農業を営み、貧困を抜け出す為に異国を夢見て旅立つ。 その後、アメリカで財を成した彼は故郷に帰ることで、地元で暮らす親友のヌートと久しぶりの再会を果たす。 彼らはノスタルジーに浸りながら懐かしい小径を練り歩き、そして過去の住処に訪れるがそこには足の悪い少年チント(下男)と出会い過去の自分と重ねる。 しかし彼は世界へ出たことにより価値観が変わってしまい、自らの面影を捉えられずにいた。 二作品に共通する一瞬の暴力、彼の最後の小説

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