岩波文庫<br> 太平記 三

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岩波文庫
太平記 三

  • 著者名:兵藤裕己
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  • 岩波書店(2023/05発売)
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  • ISBN:9784003014332

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内容説明

建武3年(1336)5月,足利軍との戦いに敗れた楠正成は湊川で自害し,暦応元年(1338)閏7月新田義貞も流れ矢に眉間を射られて討死した.南朝の勢力が衰える中,武家は公家を軽んじ,佐々木道誉は延暦寺の門跡寺院を焼き討ちする暴挙に出た.2年8月後醍醐帝は病となり八宮への譲位などを遺言して死去した.(第十六-二十一巻)[全6冊]※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

目次

凡例
第十六巻
西国蜂起の事 1
新田義貞進発の事 2
船坂熊山等合戦の事 3
〔地図〕船坂・熊山・福山合戦関係図
尊氏卿持明院殿の院宣を申し下し上洛の事 4
福山合戦の事 5
義貞船坂を退く事 6
正成兵庫に下向し子息に遺訓の事 7
尊氏義貞兵庫湊川合戦の事 8
本間重氏鳥を射る事 9
正成討死の事 10
義貞朝臣以下の敗軍等帰洛の事 11
重ねて山門臨幸の事 12
持明院殿八幡東寺に御座の事 13
正行父の首を見て悲哀の事 14
第十七巻
山攻めの事、并 千種宰相討死の事 1
〔地図〕比叡山周辺図
熊野勢軍の事 2
金輪院少納言夜討の事 3
般若院の童神託の事 4
高豊前守虜らるる事 5
初度の京軍の事 6
二度の京軍の事 7
山門の牒南都に送る事 8
隆資卿八幡より寄する事 9
義貞合戦の事 10
江州軍の事、并 道誉を江州守護に任ずる事 11
山門より還幸の事 12
堀口還幸を押し留むる事 13
儲君を立て義貞に付けらるる事 14
鬼切日吉に進せらるる事 15
義貞北国落ちの事 16
還幸供奉の人々禁獄せらるる事 17
北国下向勢凍死の事 18
瓜生判官心替はりの事 19
義鑑房義治を隠す事 20
〔地図〕越前合戦関係図
今庄入道浄慶の事 21
十六騎の勢金崎に入る事 22
白魚船に入る事 23
金崎城詰むる事 24
小笠原軍の事 25
野中八郎軍の事 26
第十八巻
先帝吉野潜幸の事 1
伝法院の事 2
勅使海上を泳ぐ事 3
義治旗を揚ぐる事、并 杣山軍の事 4
越前府軍の事 5
金崎後攻めの事 6
瓜生老母の事 7
程嬰杵臼の事 8
金崎城落つる事 9
東宮還御の事 10
一宮御息所の事 11
義顕の首を梟る事 12
比叡山開闢の事、并 山門領安堵の事 13
第十九巻
光厳院殿重祚の御事 1
本朝将軍兄弟を補任するその例なき事 2
義貞越前府城を攻め落とさるる事 3
金崎の東宮并びに将軍宮御隠れの事 4
諸国宮方蜂起の事 5
相模次郎時行勅免の事 6
奥州国司顕家卿上洛の事、付 新田徳寿丸上洛の事 7
桃井坂東勢奥州勢の跡を追つて道々合戦の事 8
青野原軍の事 9
 砂背水の陣の事 10
第二十巻
黒丸城初度の合戦の事 1
越後勢越前に打ち越ゆる事 2
御宸翰勅書の事 3
義貞朝臣山門へ牒状を送る事 4
八幡宮炎上の事 5
義貞黒丸に於て合戦の事 6
平泉寺衆徒調伏の法の事 7
斎藤七郎入道道猷義貞の夢を占ふ事、付 孔明仲達の事 8
水練栗毛付けずまひの事 9
義貞朝臣自殺の事 10
義貞朝臣の頸を洗ひ見る事 11
義助朝臣敗軍を集め城を守る事 12
左中将の首を梟る事 13
奥勢難風に逢ふ事 14
結城入道堕地獄の事 15
第二十一巻
蛮夷階上の事 1
天下時勢粧の事、道誉妙法院御所を焼く事 2
神輿動座の事 3
法勝寺の塔炎上の事 4
先帝崩御の事 5
吉野新帝受禅の事、同 御即位の事 6
義助黒丸城を攻め落とす事 7
塩冶判官讒死の事 8
〔付録〕系図(赤松氏系図,佐々木氏系図)/『太平記』記事年表3
〔解説3〕『太平記』の歴史と思想

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

138
この巻には、原本の十六巻から二十一巻までが収められていて、南朝方が衰退していくところです。楠木正成、新田義貞、後醍醐帝がいなくなってしまいます。ひとつのヤマ場でしょうね。それにしても原文の小気味よさがあり文章を音読するとその感じが伝わります。佐藤優さんもいい本を推薦してくれています。2017/04/06

syaori

29
楠正成の自害に始まり、新田義貞の討死、後醍醐帝死去と南朝方受難の第三巻。『太平記』は、一人ひとりをクローズアップするというよりは集団的なものが描かれているという印象。戦いの場面においてもそれは同じで、もののあわれというよりは無常を感じることが多いのですが、そのなかでも一宮の自害の段はあわれを感じさせるところがあったと思います。またそれに続く一ノ宮と御息所の話や塩冶判官の話など、この巻には優でやさしいエピソードが多い印象でした。那須与一や宇治川先陣など『平家』のパロディ的な話が随所に見られるのも楽しいです。2016/11/30

Francis

11
再読。前読んだときの感想に書いたけど、「仮名手本忠臣蔵」の元になったエピソードで高師直が塩冶高貞の奥様に恋文を届けるのを依頼したのは「徒然草」の兼好法師なのでした。塩冶高貞も紛れもなく佐々木道誉公と同じ佐々木一族だったりと中々面白い。2021/02/24

Francis

9
本巻は湊川の戦いから後醍醐天皇の死、「仮名手本忠臣蔵」のモデルにもなった塩谷判官の事件までを扱う。太平記は本当に面白い。巻末の解説は南北朝正閏論や太平記における儒教の名分論などを論じており、これも読む価値あり。2016/02/06

アメヲトコ

6
九州から怒濤の復活を遂げた足利軍の前に、前半大活躍であった楠木正成や新田義貞、北畠顕家が相次いで敗死し(顕家の扱いがめっちゃ雑)、南朝退潮のなか後醍醐天皇も崩御します。ところどころで挿入されるサイドストーリーも魅力で、尊良親王と御息所の悲恋は急に平安時代になったかのよう。また高師直と塩冶判官の話、仮名手本忠臣蔵の元ネタはこれかと読んでいると、唐突に吉田兼好が登場するのも面白い。佐々木道誉や高師直の暴虐が描かれて観応の擾乱を予感させつつ物語はいよいよ後半へ。2023/09/25

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