内容説明
一九六〇年,ようやく釈放された蔡焜霖は幼馴染の「きみこ」と再会し,結婚する.「前科」のために就職にも苦労したが,やがて漫画雑誌の編集者となると,新たなアイディアを次々と実現し,児童雑誌『王子』を創刊するなど八面六臂の活躍をみせる.だが,その陰には常に「人より一〇年出遅れている」という思いがあった.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
目次
台湾の少年3 戒厳令下の編集者
年代記
さらに物語を読み込むために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
31
国民党から共産主義者と言う疑いをかけられて緑島へ送られ10年という時間を過ごした後釈放され本土へ戻った焜霖。しかし父は自死を選んでいた。幼馴染のきみこと結婚した彼は、後に子供向け雑誌の出版社を立ち上げたが経営は厳しく、'69年の台風で全ての財産を失ってしまう。釈放されたと言っても常に監視され、何かと言うと犯罪者扱いされる日々。目をつけられないように神経を使いながらも地方の少年野球チームの援助をするなど精一杯にできることをする姿には感服する。台湾民主化はしかし最終巻へと持ち越す。2025/05/28
Roko
30
10年間の刑期を終えて、蔡焜霖は故郷へ帰ってきました。前科者となってしまった彼は就職に苦労します。せっかく採用されても、前科のせいで仕事を失うことが何度もありました。でも焜霖は、自分を認めてくれる会社に出会い、新しいアイデアで会社を大きくしていきます。そして、児童雑誌「王子」の成功で、会社は大きくなりました。幼馴染の「きみこ」と結婚することもできて、会社も上手くいって、焜霖の人生は順風満帆でした。でも、幸せは長くは続きませんでした。2024/11/21
Sakie
14
日本の「少年倶楽部」にヒントを得た子供向け雑誌や、読売巨人軍・王貞治の来台に触発された野球が、台湾でも大流行する。台湾人同士の会話に日本語が混じる。またも不思議な距離感だと感じた。さて、過去の"犯罪歴"のために、主人公は警察の立入りや嫌がらせを頻繁に受ける。それでも緑島にいた10年分、自分は他人よりも人生を出遅れたという強迫観念にも似た思いが常にあるから、頑張ってしまう。台風ですべて失った主人公と、亡き阿舎との対話は、生きてあればこうだっただろう優しさでいっぱいで、これまた讃岐弁なので余計に胸に来る。2025/07/21
二人娘の父
11
主人公が壮年となり家庭をもち、仕事でも奮闘する様子が描かれる第3巻。時は60年代後半へ。台湾にゆかりの王貞治さんも登場。ネタバレにならないように曲名は言わないが、ビートルズのあの曲が、大胆なカット割りのなかで効果的に使われていて、当時の時代感を表現する。次巻にて終了のようです。知らなかった台湾が身近なものになります。2022/10/24
Midori Matsuoka
10
蔡焜霖氏30代、編集者として奔走する日々が描かれている。 幼い頃から慕っていたきみことの再会から結婚というおめでたい出来事もありながらも緑島での10年間は彼を追いつめ、焦りも抱かせる。 行き詰まった夜に夢に現れる父の言葉が胸にささる。2025/03/20
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