内容説明
仏も塔も鳥居も瓦もジャングルもアバターも、サンスクリットに起源を持つ単語だ。紀元前4世紀に文法学者パーニニが完成させた言語であるサンスクリットは、プログラム言語のような厳密さと正確さと簡潔さを持ち、インド思想や仏伝などの記述に使われてきた。日本にも仏教と共に伝わり、五十音がサンスクリットに由来を持つようにその影響はいまなお大きい。「完全な言語(サンスクリタ)」の文法を学びながら、思想と文学の精華に触れよう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
45
おそらくはは日本語で書かれたサンスクリットの教科書で一番カジュアルな1冊。巻末のインドの言語状況やサンスクリットから派生した言葉等はこの界隈に縁遠い人も楽しめるかも。そうは言ってもサンスクリットなので膨大な変化表とラテン文字表記に怖気づいても不思議じゃない。ゴンダ(と書かれちゃうホンダさん)本に手を出すならこっちで地ならしする方がいいかも?2024/07/25
チャーリブ
24
ざっと眺めただけで、「読んだ」とは言えないレベル。昔、サンスクリットの入門書を片手にサンスクリット語「般若心経」に挑戦したことがあるが、三日坊主に終わった。今回は文法事項はほぼ無視して、タイトルや説明を読んだだけなのだが、これがなかなか面白かった。たとえば、過去の章は「菩薩は兎であった」、未来は「死ぬまで君と一緒にいよう」等々。「梵語というものは何年おやりになっても決してうだつの上がらないものでございます」と坂口安吾の『勉強記』で語られているそうだが、この著者はどうだろうか(笑)2025/01/31
takao
5
ふむ2024/09/12
dragon
2
紀元前4世紀に文法学者が完成させた言語で、プログラム言語のような厳密さと正確さと簡潔さをまた言語がサンスクリット言語とのこと。その言語を日本語で的確に分かりやすく説明したのが本書とのこと。興味を持ち読み始めたがなかなか難しい。本腰入れて読まないと理解出来ない本。再読する気になる時があるかなぁ?2024/11/04
Rieko Ito
1
サンスクリットはもともとあった言語をもとにしてはいるが、人為的に文法の体系が作られそれから逸脱することはないという。しかしそれにしては文法が複雑で、人為的に作ったのならもうちょっと簡単にできなかったのかと思ってしまう。本書は古典を読むことに目的を絞っているので挨拶の練習や、CDやDLファイルなどはない。語尾が変化したり単語がくっついたりしたやたら長い語を、分解して解読するのが主である。独特な言語だし独特な入門書だ。2025/04/08