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内容説明
「人間なんて大きらいよ!」 友だちにうらぎられ、風の丘をとびだしたルルーは、百五十年まえの、魔女狩りの時代にまよいこみます。 おおかみ少女のレニカにたすけられ、森のおくのすみかで、ひっそりとくらすルルー。 もう、人間の心がわからなくてなやむことも、きずつくこともないのです。 しあわせなはずなのに、それなのに……なぜか、風の丘の家がなつかしくてなりません──。 やさしい魔女の子ルルーの、愛と感動の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anne@灯れ松明の火
16
このシリーズは児童書だけれど、大人にも響く。魔女のルルーの悩みは、人間にも共通する部分も多いから。そして、「あとがき」の作者の言葉に、うんうんと頷く。ファンタジーでありながら、すごくリアルな部分もあり、胸が痛くなる部分も多いが、最後は笑顔になれる、大好きなシリーズ。今回は時間を飛び越えたルルーの冒険。人間と人間以外のあるものとの友情物語でもある。2015/04/23
あゆみ
9
★★★★★ 図書館本。2018/02/16
わをん
9
医者を目指す少女、狼少女に、囚われた魔女。共通点は「マイノリティ」であること。理解のない多数と立ち向かうのは勇気のいることだけど、たった一人とだけでも話し合い、理解することができれば自然と周りにも広がっていき、いつの間に和解していることがある。最初の一歩の勇気が必要。物語では種族の違いだけど、普通の社会の中にもマイノリティであることを自覚すること、孤立することは誰でもありえる。作者さんもそうだったのかな?2015/09/30
そう
9
今回は昔にタイムスリップするお話。あとがきで、「人間はきらいだ」というのは簡単だけど、自分もまたその「人間」のひとりなのだという現実を忘れないようにしたいという村山さん。そして、児童書なのにリアル。2015/09/03
frosty
9
児童書なのに!! 児童書なのになんて心に響く物語だろう! 物語自体は砂時計の中の砂のようにさらさらと心に溶け込んで、全く違和感なんて残さないのに、なんだかとっても大切なことをささやかれているような物語でした。この本、もう少し小さいころに出会いたかったな……生きる意味、って言ったらなんだかものすごく道徳的な気がするけど、幸せとか、願い事とか、ほかの人の気持ちがわからなくて、自分がどうしたいのかもわからなくなって……この本に明確な答えは載っていないけれど、そしてその答えはきっと人それぞれでまた違うのだろうけど2014/09/07