内容説明
チンギス・カンは、息子たちや将軍を率い、ホラズム国に大軍で進軍する。
長男ジョチはシル河下流の制圧に向かい、次男チャガタイ、三男ウゲディはオトラル攻略を任された。攻城戦をおこなうため、ボレウとジンの歩兵部隊、ナルスの工兵隊も投入されている。
チンギスは、四男トルイ、ジェベと共にブハラを目指す。
モンゴル軍を迎え撃つのは、帝アラーウッディーンと皇子ジャラールッディーン、イナルチュク、テムル・メリク、そしてマルガーシたちだった。
ホラズム国に遠征するチンギス・カンを、十分な兵力を持つ軍隊が待ち受けていた。
好評第14巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
185
【チンギス紀完読プロジェクト】 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11287876?sort=book_count&order=desc 今回は、最新刊第十四弾、『萬里』です。本巻は、あまり大きな動きがありませんでした。しかしチンギス・カンは、「チン」ギスだけあって、孫が出来ても精力絶倫です(艶) 続いて11月発売の十五巻へ。まだまだ続きそうです。 https://www.shueisha.co.jp/kitakata/chingisuki/2022/09/10
パトラッシュ
130
ついに亡きジャムカの息子マルガーシが、ホラズム国の将としてモンゴル軍の前に立ちはだかる。寡兵ながら父親を思わせる戦いぶりで手痛い傷を負わせ、ついにはチンギスの股肱だったムカリをも討ち取る。チンギス自身もジャムカが甦ったように気になりながら、あえてその名を口にしないのは尊敬の念を持って戦える敵と遭遇する予感に身震いしているようだ。巨大なスケールで展開する戦闘の連続は、狭い日本での戦国時代など箱庭の争いでしかない思い知らされる。商人として実力をつけてきたトーリオたちの物語がどう絡むのか、この先も目が離せない。2022/10/01
Shintaro
45
ホラズム・シャー国遠征は後半最大のヤマ場であるに違いない。世代交代も進み、チンギスの孫世代が活躍する時代になっている。しかしこのオヤジはまだ死なない。天命により生きている。このあたりは何か徳川家康に似ている。ホラズム攻略は膠着し、ジャムカの遺児、マルガーシと雷光隊のムカリの一騎討ちが起こる。本作がチンギスの一代記なら、物語は7割方進んでいる。あとはホラズム(ついでにアフガニスタン・ロシア)と金国の完全平定である。謙三がどこまで引っ張ろうと、どうせなら最後まで見届けようと思う。2022/11/01
まえぞう
38
ホラズムとの戦闘が本格的に始まりました。戦闘シーンは北方さんの本領発揮ですね。これから南の小梁山との関係がどう展開するのでしょうか。2022/07/29
Book Lover Mr.Garakuta
31
【図書館】【速読】:大物が死んだりして、終わりが近いかもと思った。起伏に富んだ物語で、迫力があって面白い。文庫版が刊行されたら買い揃えたいと思うくらいの作品だ。にしても戦の波風の激しさを感じるので、やっぱり平和が一番だと思う。2022/08/26