内容説明
ホラズム国の皇子が大軍を率いてチンギス・カンとの一大決戦に臨む!
カラ・クム砂漠の戦場からホラズム軍が離脱する。チンギス・カンは、スブタイとジェベ、バラ・チェルビの三人の将軍にその追討を命じた。ホラズム国の帝は西へと退却しながらも、モンゴル軍との戦を継続する。スブタイらは敵の誘いに乗ることを決断した。
一方、ホラズム国の皇子ジャラールッディーンは、南の地で2万騎の指揮を任された。モンゴル国の将軍シギ・クトクがその討伐に向かう。皇子は原野に本営を置き、ジャムカの息子マルガーシもそこにいた。皇子が初めて大軍を率いてモンゴル軍との戦いに挑む。
大国との戦いがついに最終局面をむかえる、好評第16巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
174
【チンギス紀完読プロジェクト】 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11287876?sort=book_count&order=desc 今回は、最新刊第十六弾、『蒼氓』です。本巻は、ホラズム国皇子ジャラールッディーン敗北の巻でした。 続いて7月発売の十七巻へ。まだまだ続きそうです。水滸伝の全十九巻を超えるでしょうか❓ https://www.shueisha.co.jp/kitakata/chingisuki/2023/04/26
パトラッシュ
129
長かったホラズムとモンゴルの戦いも最終局面。もう少しでチンギスに手を掛けるまで粘り続けたホラズム軍もついに力尽き、皇帝は死に王子も逃亡する。他にも数え切れぬ人が死に、血染めの中央アジアの大地をモンゴル軍が睥睨するまでが描かれる。そんな戦場を長春真人が訪ね、チンギスやマルガーシを「大きさは違うが戦う自分を信じている」と評する場面が印象深い。力こそすべての時代に純粋に力を信じて戦った男たちの心情を、ただ一言で表現している。ひ弱な現代人からはあまりに遠いが、だからこそ激しく生きた男たちのドラマに魅せられるのか。2023/05/08
まえぞう
39
ホラズムとの戦いも終焉。歴史上はここまできれいには終わらなかったイメージですが、そこは北方さん、戦闘の中で決着をつけましたね。後は東に戻って金との戦いで、長かったテムジンの物語も最後になりますかね。2023/04/02
Book Lover Mr.Garakuta
33
【図書館】【速読】:面白かった。でも、知恵のない自分には、人種地勢図対人相関関係が良く呑み込めなかった。世代交代も進み長かった闘いも終わり。チンギスカンも、随分と老いてきたように思う。長かった物語も、そろそろ完結しそうである。2023/04/20
ぽてちゅう
26
大陸にこぼれ落ちた一滴の雫がじわじわと広がり、その縁を外へ外へと馬が疾駆し続けること早や16巻。ホラズム・シャー国の帝の死。皇太子ジャラールッディーンの双肩に瀕死の国の未来が委ねられた。それを西へ西へと敗走させる。大陸の果てまで追いやるつもりか?歳月は人を待たず。己が半身とも言えるボオルチュの息子、甥ボロルタイに向ける厚く熱い眼差し。マルガーシの剣を代わりに受けた副官ソルタホーンに「おまえ、死ぬことを禁ずる」と珍しく取り乱す姿。どんな人生を送ろうが死ぬ時はみな同じ。チンギス・カンにもその時が近づいている。2023/12/17
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