内容説明
一年前の火災事故で親友を失った天田耕平は、恋人と共に慰霊祭へと向かう途中にバスが事故を起こし、山道で立ち往生してしまう。
雨風をしのぐため他の乗客らと共に近くの廃墟へと避難するが、そこはかつてある宗教団体の信者が集団死したといういわくつきの建物だった。
その夜、乗客たちが次々に殺害される事件が発生。建物からの脱出を試みた耕平は、恐ろしい姿をした怪物に遭遇し意識を失う。
目を覚ました時、耕平は事故を起こしたはずのバスに乗っていた。その後、まったく同じ流れで繰り返される殺人事件を体験し、耕平は自分がこの夜を『繰り返している』ことに気づく。
「俺は、タイムループに陥ってしまったのか……」
何度『繰り返し』を経験しても誰も救えず、『繰り返し』からの脱出もできない耕平の前に現れたのは、怪異譚蒐集のため、この地を訪れたホラー作家、那々木悠志郎であった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
130
シリーズ4の一冊。今作はカルト宗教の廃墟施設での惨殺事件。かなりのホラー感。しかも親友を失った青年が体験する、繰り返しというループホラー。トラウマのような過去を繰り返すことほどつらいものはない。せつなさと気の毒感と絶望感のループの中に現れた救世主のような那々木たち。次第に明かされるこの怪異の謎、結局いつも通り目が離せない展開に。繰り返す世界を終わらせる鍵はどこにあるのか…冷静沈着な那々木の考察、胸を打つせつなさと読み応えあり。そしてシリーズお約束のポイントも。でも嫌な予感、これがずっと絡んでくるのかな。2022/12/12
HANA
71
事故に合い洋館に避難した主人公一行。そこで一人一人と殺されていき、さらに主人公も殺されるのだが…。タイムリープを扱った作品は数多いのだが、それをホラーミステリでするとまた違った趣が感じられるな。繰り返しの内容が少しずつ変わってくるのもそれらしいし。眼目は犯人探しではなく何故繰り返すのかという方に重点が置かれているが、こちらは探偵が登場するとあっさり予想が出来る仕掛けに。読者がわかる様に手掛かりを散りばめるその手腕はやはり大したもの。シリーズを通じての黒幕めいたものも登場し、続きが気になる一冊でした。2023/11/13
ポチ
53
那々木は今後このカルト宗教と戦い、それが作品になっていくのだろうなぁ。あんまり好みではないから次もこれ関連だったら読むのを考えよう。過去のシリーズが16作とあるので、それを読みたいな。2022/10/08
あっちゃん
51
シリーズ4作目!今までの主人公がちょっと…だったので色眼鏡で見ながら読み進む(笑)そしていきなりのタイムループ!いつもながら重役出勤の那々木が登場でようやく話が進展するが予想外のラストへ( ̄ー ̄)2025/02/28
坂城 弥生
37
タイムループ作品かぁ…と思ったけどグイグイ引き込まれた。2025/01/14
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