内容説明
怪異譚蒐集家であり孤高のホラー作家・那々木悠志郎は、因縁深き人宝教に招かれ、そこで発生した複数の怪現象の調査を依頼される。調査を進めるうち、それらの怪異は那々木が過去に遭遇したものであることが明らかになる。『存在するはずのない怪異』が現れ、意識を失った信者が本部の地下へと消える。果たしてこれは、教団が那々木に仕掛けた罠なのか。
調査の見返りに『最も大切に思っている人物との再会』を提示された那々木は、それが十五年前に命を落としたはずの叔父、那々木登志也のことであり、彼を取り込んだおぞましい怪異が広大な施設のどこかに隠されていると確信を抱く。
一方、妻子を教団に奪われた元記者の春岡は、信者に成りすまして教団本部に潜入。そこで彼が出会ったのは、教団に強い復讐心を抱く覆面の男だった。
那々木悠志郎が投じる教団との戦いがついに決着する。シリーズ最終巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
67
この意味深なタイトル!これはもう読むしかない。最後というだけあって那々木悠志郎に最大の危機が訪れる本作。因縁の深い人宝教の教主に呼ばれ、なんと教団で起こった怪異の調査を依頼される那々木。刑事で友人の裏辺と共に教団に乗り込む彼だが調査の見返りは15年前に失った大切な人との再会。一方教団に奪われた妻子を取り戻しに潜入したフリー記者の春岡。彼らが見届ける教団の闇と心臓部に秘められた衝撃の真実。ラストに迫りくる恐怖と血みどろのスプラッタ感に戦慄。シリーズ1作目のあの怪異も登場するこの最後の戦いは見逃せない1冊。2025/10/12
眠る山猫屋
59
シリーズ完結(たぶん)。気鋭のホラー作家・那々木悠志郎、自分を知らない人には著作にサインをして渡すところは一巻から変わらないな〜。本性を露わにした彼が、謎のカルト・人宝教団へ最後の戦いを挑む。もはやホラーとかオカルトとか云ってる場合じゃない。ジャンプ漫画的な、いや、白石晃士監督的な・・・そう『貞子VS伽椰子』的なアレだ!一巻で生き残った“彼”も再登場、ハッチャケてます!いやいや狂ってたなぁ、やっぱり。純愛恐るべし。壮絶なカタストロフだったけれど、圭伍は逃げ延びたし、悠志郎さんの探究は続くはず、きっと。2025/11/06
備忘録
24
人宝教との過去からの因縁と決着 がメインテーマだが、それだけでなく沢山詰め込まれたフラグが終盤はどんどん回収されていき、それに合わせて両者の形勢も逆転に継ぐ逆転 畳み掛けるような勢いで進んでいくラストだった もう知ることもないと思っていた、ナキメサマのその後等シリーズ読者にはとても嬉しい作り 最後の事件というタイトルではあるが、さらにシリーズを続けて欲しい限り2025/08/26
君塚
13
那々木悠志郎シリーズ最終巻。「ナキメサマ」による作家のデビューから5年、前作の「邪宗館の惨劇」からでも3年ということでなかなか感慨深い。宗教と怪異を軸に一つの物語が畳まれる、まさに完結編ではあった。話をまとめきるためかやや駆け足な展開に思える部分があったし、100%楽しむためにはシリーズに対する相応の思い入れが必要だと感じるところもあった。ただ、何かをしっかり終わらせるというのは大切なことなんだろう。終わらせることで次があって続けられる、そんな話だったんだと思う。2025/09/10
ニャーテン
11
人宝教との最終対決ということで、ほぼ教団の本部がメインの舞台となり、怖さもなく話的にはあまり気が乗らないまま進んでしまったが、怪異譚蒐集ホラー作家・那々木悠志郎シリーズ集大成に相応しい過去の人物や呪物のオンパレードにはテンションが上がらずにはいられない!ここでこれを持ってくるか~という点と点の繋がりにワクワク。那々木と裏辺の最後の場面もジーンときたなぁ。惜しむらくはシリーズ一作目の『ナキメサマ』から再読してこの最終章を読めばよかったこと。あとがきにもあるように、またどこかで彼に会えそうな気がする。2025/10/15
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