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内容説明
1949年、アメリカ。『スーパーマン』『ワンダーウーマン』と並ぶヒットシリーズ『ビリーバット』を描く日系人気漫画家ケヴィン・ヤマガタ。彼の前に、以前同じキャラクターを日本で見たという人物が現れる。ケヴィンは、真偽を確かめるため、戦争の傷癒えぬ日本へと向かう……!?
コウモリが歴史の深淵を照らし出す……縦横無尽のSF歴史大河!!
(ストーリー共同制作/長崎尚志)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s-kozy
54
これは面白い。息子から借りた漫画。終戦直後のアメリカでヒット作品を出したケヴィン・ヤマガタは「このキャラは見たことがある」と指摘されて、盗作の真相を探るべく日本へ。そこには何やら事情を知る人々が。ケヴィンは下山事件に巻き込まれる。そう言えば下山事件って、戦後最大の未解決事件だったけ?そしてケヴィンのピンチを救うのが白洲次郎!現実と虚構をないまぜにさせながら浦沢直樹は物語を紡ぎ始めた。そして人類が月面で見つけたビリーバットの影。この先は一体どうなる?実に楽しみだ。2018/03/28
眠る山猫屋
39
再読。連載時追いかけたが挫折。冒頭のカラーパート、探偵ビリー・バットのハードボイルド感が好きだなぁ。その原作者ケヴィン・ヤマガタが自身の(無意識のうちの)盗作疑惑を解明すべく、戦後直後の日本に渡り、事件に巻き込まれていく。下山事件など戦後の闇に関わり命を狙われる顛末、全ての元凶はコウモリ?ちなみに山猫屋のジッポはゴールデンバットです。2019/09/20
ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺
32
私は昔『週刊モーニング』を毎週読んでいた。この漫画の1巻の半分くらいは当時連載で読んだ記憶があるが、改めて読むと、なんとまあ不思議な漫画であろうか。戦後の偽史というべきか。主人公は日系人の漫画家・ケヴィン山形。アメリカで漫画『ビリーバット』をヒットさせている。しかしその漫画の主人公・ビリーバットのデザインに「かつて日本で見た」という指摘が。盗作が嫌いな山形はそれを探しに日本へ。そして謎の殺人(ひょっとして自分が犯人かも?)に巻き込まれる。そこに絡まる下山事件。白洲次郎も登場。さあどうなる事か?。2014/12/19
じゅん
32
一体、どうなんの?!今の時点では、まだわからん・・・。もどかしい感じがするのに、それでも引き込まれてるのは確か(笑)2011/05/17
ころこ
27
マンガ家にとって魂ともいえるキャラクターが盗用だった。悪の言葉はビリーバット本体から聞こえ、作者ケヴィン・ヤマガタが超自我との葛藤に苦しむ様子が、ビリーバットの連載と連載の外とでメタフィクションの構造をつくっている。「黙ってろ」少なくとも、戦後が見逃していたことを掘り返すのは、単なる陰謀論への興味ではない。個人の問題と社会の問題が同期する物語は、海外文学では恋愛と革命といったところか。エロス的な構造を善と悪でつくっているところは作者の矜持である。この先が分からないので、断定的なことは避ける。2022/10/24