内容説明
鈍色の空の下、レイ=ホワイトは在りし日々の記憶を思い出す――。
どこまでも深い闇。紅く染まった世界。行くあてもなく彷徨う日々。
そんな世界に差し込んだ、かすかな光――師匠リディアとの出会い。
「お前はこれからも、私と――いや。私たちと一緒だ」
生まれる師弟の絆。だがそれすらも、戦争という波に呑まれてゆく。
極東戦役の拡大。大切な仲間と、失われる命。そして覚醒する冰剣。
何かを探して歩き続けて目にしたものは、どうしようもない喪失で。
けれど慟哭の空の果てには、やがて希望の未来が待っているから――。
――これは今へと至る、少年が世界最強の魔術師となるまでの物語。
コミックも好評の王道学園ファンタジー、過去と現在をつなぐ追想編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
6
リディアとの出会いから今の家族を得るまで、レイの過去が紐解かれる今巻。―――炎が迸る地獄の中、少年は最強へと目覚めゆく。 今までは中々語られなかったリディア達の軍での日々を描きながら、出会いと喪失を経験しレイが今の性格となっていくまでを描く巻であり、今までとは違い確かな切なさと重さの中で描かれていく巻である。彼等がいたから知った喪失がある、けれど彼等がいたから知った温かさがある。過去を振り返り改めて背負い、歩き出すレイ。新たな年がすぐそばまで迫る中、彼を待つ世界とは。 次巻も須らく期待であるべし。2022/05/01
葛宮詠
0
過去編2022/12/31