内容説明
瓜生竜は、トラベルライターの父・慎の代理で三良旅行社の最後のツアーに同行する。その名も日本マラソン列車! 九州の宮崎をスタート、日本海沿いに列車を乗り継ぎ、北海道・函館まで辿り着く。指定の路線でゴールすると合計一億円のギャラが出る破格の企画に二組四人が参加した。出発早々旅行社の債権者の死体が福島で発見され、慎に探偵役が回ってくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
52
著者の本を手に取ったのは30年振りくらいで、図書館で懐かしくなって読んでみました。 前はあれほど好きだったのに、読み続けるのに時間がかかりました。 鈍行列車で日本縦断という設定に興味を持ったのですが、その点に関してはイマイチで、ミステリーとしても話に入っていけませんでした。 終着駅まで、カップルでたどり着いたら1億円のギャラというのが突飛すぎました。 今の私の歳では、1億円などという夢物語よりは、ウィンザーホテル洞爺のスイートにご招待程度の夢物語の方が、ホノボノとして好きです。2016/02/29
ちょこまーぶる
50
読後は著者の方にごめんなさいと謝りたくなった一冊でした。私自身の読書力の無さが原因だと思うんですが、読んでいてあらすじが全然頭の中に入ってきませんでした。そして、期待していたほど鉄道とミステリーが絡んでいなかったような気がするんですよね。だけど、旅程を完走しただけで1億円もらえるんだったら、僕も参加したくなっちゃうんだろうな。これはあくまでも個人的な思いを綴ったレビューなので、当てにならないと思います。2021/01/08
宮院薫
2
瓜生慎が探偵のシリーズ最終巻だそうです。これを読んだのがきっかけで辻先生のHPにも行ってみて、先生が御活躍なのを知って嬉しく思いました。 このシリーズで知った列車も多かったけど北斗星も廃止になったし、慎のシリーズ最初から読みなおしてみようかなと思っています。2015/09/03
相沢翔子
1
なんとなく難しそうなイメージがあってずっと積読にしてたけど、読んでみるとおもしろくて楽しかった! 登場人物たちが生き生きしてて、ああこれシリーズものなんだと気づいたときは最初から読みたかったなと少し後悔。あとがきでシリーズ最後の作品と知ってショックでした(笑)。2020/04/18
いちはじめ
1
瓜生慎シリーズ最終巻と知り、久々に読む。いつの間にか息子も出来て、名探偵ぶりを見せているのが感慨深い。それにしても、2011年8月刊の本書だが、東日本大震災以降という設定を盛り込んであるあたりの素早さがいかにも辻真先らしいと感服。2011/11/12